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5スレ 29 作:どうも僕です ◆LX012zcBMo 5スレ 29 作 MTT 5スレ 40 5スレ 80 5スレ 127 作:200のひと 5スレ 165 作:1スレ307 5スレ 176 作:にーな 5スレ 370 作:嫁ドリル 5スレ 371 作:ストーム7 5スレ 372 作:鳥嫁 5スレ 373 作:陽光 5スレ 378 作:猫眠 5スレ 391 作:風来狐 5スレ 407 作:1スレ307 5スレ 448 作:ストーム7氏 5スレ 461 作:メッケーモサヌ初号機氏 5スレ 496 5スレ 507 作:鳥嫁 5スレ 509 作:鳥嫁 5スレ 511 作:鳥嫁 5スレ 516 作:鳥嫁 5スレ 549 作:初 5スレ 550 作:ひな 5スレ 29 作:どうも僕です ◆LX012zcBMo 「マスターマスター」 「ん?」 「あの…その、」 「なんだ。今日の晩飯はミニリュウの好きなミートスパゲティだぞ。 前から言ってるだろ、晩飯はみんなの好物をローテーションで回」 「ボク、マスターのためにもっともっと強くなりますね! 見ててください!」 「( ゚д゚)ポカーン」 「す、すいません。これは罰ゲームで、ストライクが女王様で、くじが陰謀で」 「( ゚д゚)………」 「あの、マスター? 違うんです、違うんですよ…?」 「リ、リザードン、もっかい頼む。今度はしおれてる感じで。ワンモアプリーズ……」 「え、えと……それじゃあ。 やっぱり女の子のボクじゃ無理なのかな……?」 「( ゚д゚)」 「ごめんなさいごめんなさい! 変ですよね、馬鹿なことして本当にすいま」 「もっかいだ! 今度は勝気な感じで!」 「うえぇっ? じゃ、じゃあ。 このリザードンにかかってくるなんていい度胸じゃない! ボクの力、たっぷり見せてあげるからね!」 「次は幼馴染に自信作のクッキーを渡した感じで!」 「ええっと、カメールでいいのかな。 これあげるね。ボクの自信作なんだから、全部食べなきゃ怒るよ」 「よっしゃあ次は!」 「はいぃ!」 以下あなたの妄想が続く限りエンドレス。 5スレ 29 作 MTT 「う~、萌えもん萌えもん」 今、ジャングルの奥深くを目指している僕はニビシティジムに挑戦しようとしてるごく普通の萌えもんトレーナー。 強いて違うところをあげるとするならばウツボットに興味があるってこと……。 名前は「○○○○。(自分の名前)」 そんなわけで、トキワシティにあるジャングルにやってきたのだ。 「?」 ふと見ると、木の根っこに一人の萌えもんが座っていた。 (うっほ、イイウツボット!) ……!?。 そう思っていると、突然その萌えもん(♀)は僕が見ている目の前で襟口を広げたのだ……。 その光景を見ている時間がとても長く感じた。心臓の鼓動が大きくなるのも自分でも分かっていた。 襟口を伸ばしきった頃、ウツボットは僕にこうつぶやいた。 「 や ら な い か ――」 アッー! 5スレ 40 やぁ。僕は萌えもんトレーナーのフェアっていうんだ。 え、何で包帯ぐるぐる巻きの姿なんだって? いやぁ、仲間たちに変な誤解されてしまってね。ははは、まいったよ。全治一ヵ月だって。 もっと詳しく? しょうがないなぁ。あのね…………… ―――――――――――――――――――――――― それは、ある晴れた日の事、魔法)ry げふんげふん、ある朝の事だった。 俺はコーヒーを飲んでいた。 皆もとっくに起きて、そこでくつろいでいた。一匹を除いて。 そこで、がチャと部屋の扉を開ける音。 ―あぁ、やっと起きてきたのか。おねぼうさんだな、きみは。 でも、様子がおかしい。何かもじもじして… 一応俺はおはよう、と彼女に声をかけようとした。 でも、彼女はとんでもないことを言ってくれた。 しかも、皆の前で。 「ますたー、あの……できちゃいました…。」 ぶほっとコーヒーを吹き出す俺。 皆が一斉に俺を見る。 何言っちゃってるのかな、きみは。何で顔赤らめてるのかな? 「………ぇ?何?」 「…できちゃい、ました。」嫌な予感がする。 「できたって、何が?虫歯か?それともニキビか?」 「いえ、た、た…たまごが、です…。」 ラッキーさん自分のお腹さすりながら言わないでください。 確か、先週はこいつと一緒の部屋…でも、俺は手は出していないはず…たぶん。 え?男メンバー俺だけとか疑われるんですけど? ポカーン、と口を開けたままにする俺。顔を湯気が出るほど真っ赤にして走って部屋から出る彼女。 手にもっていたカップが落ちるのと仲間の攻撃が俺に降り注ぐのは同時だった。 ―――――――――――――――――――――――― 何で引いてるのかな、君は。 それは普通萌えもんに手を出すやつはいない、と。 違うんだ、聞いてくれ。だから、えーと…ちょ、まって、行かないでくれよ、おーい! また勘違いされちゃったよ。彼女はラッキーだから、卵(無精卵)を産むのは当たり前なのに。 あっははははははははは!………死にてぇorz 5スレ 80 雪やこんこん霰やこんこん、降っても降っても…。 子供の頃に、一度は何かしらで聞いた事があるであろうこの歌。 降り積もる雪や、これから先にある行事に対する子供のワクワクがたっぷり込められた 歌であり良い唄であるとも思うワケだが。 「実際積もると、そんなありがたいもんじゃないよな」 「いいから口より手を動かす」 思わず口から出た愚痴に対して、雪かき仲間であるウインディから注意が入る。 「だってさー、もう手も耳もちべたいわ。長靴の中は雪でぐしょぐしょだわ…」 「だーめ、今の内にこの辺りやっておかないと。後が大変でしょ?」 ホラ、とこのやり取りの間にもどんどん降り積もっていくドカ雪を指し示すウインディ。 ……この間に3cmほど積もっておりました。こんちくしょう。 「ソレに、私以外皆寒いの苦手な子達じゃないの」 だから、私達が頑張らなきゃダメでしょ? とスコップを肩にかけ笑うウインディ。 「…そだね、ごめん。弱音吐いた」 冷えた体に喝を入れ、スコップに力を込め雪をどけていく。 ……そんな笑顔で言われたら、頑張るしかないじゃないか。 5スレ 127 作:200のひと 登場人物 コラッタ(以下 コ) トレーナー(以下 ト) 作者(以下 作) コ「さて、ご主人さま。きのうは節分でしたね」 ト「あぁ、昨日は柊の葉と、鰯の頭を準備したりと色々大変だった……」 コ「そのあと、豆まきして、年の数だけ豆を食べましたねぇ」 ト「みんなの年を把握するの大変だった……女の子の年を聞くなんて最低! とかいって叩かれたりしたからな……」 コ「今日は家のなかにまいた豆をかたづけないと、大変なことになりますよ?」 ト「あぁ……ネズミとか出てくるからな、掃除しないと」 コ「これが野性の私たちやピカチュウだったら……なんてなげいてる人もいるかもしれませんね」 ト「それはないだろ……流石に」 コ「ところで、作者さんは何やっていましたか?」 作「私は、恵方巻を食べてたよ」 コ「えほーまき?」 作「その年の方角、今年は南南東だったかな? その方向を向いて恵方巻を食べるとその一年は健康に過ごせるらしいよ。食べてる間は喋っちゃいけないとか…」 ト「へぇ、そういうのもあるのか」 作「カントーに広まってきたのはここ2~3年だしな……知らない人がいてもおかしくはないよ」 コ「で、作者さんは家族の方と一緒に食べたのですか?」 作「ん……まぁ、そんな感じかな?」 ト「あれ~? 作者の目が泳いでるぞ~。さては何かあったな~?」 作「え? べ、別に。な、何も……」 コ「どうようしてる……あやしいな……」 作「だ、だから別に……」 ト&コ「「さぁ、洗いざらいお話してもらい(ましょう・ますか)!!」」 作「ぎゃあぁああぁぁぁ!!!」 完 5スレ 165 作:1スレ307 「お腹すいた」 店もなければ、野生の果物もない、そんな山道で少年はお腹を押さえる。 少年のお腹からはぐぎゅるるる~と、盛大な音がしていた。 近道しようと道をそれて、見事に迷って山の中。 リュックの中には食べ物は何もなく、飢えは癒されそうにない。 そんな少年に、何かが入った器が差し出される。 「私の食べかけでよかったらわけてあげるわ。 あなたのために作ったわけじゃないんだからねっ、私が食べたかっただけなんだから」 ラプラスが赤い顔を背けて言う。 「ありがとぅ~」 少年は心底嬉しそうに器を受け取り固まった。 器の中身は、溶けかけのカキ氷。勢いよく現在進行形で溶けている。 「なにこれ?」 「カキ氷塩味」 「なんで塩?」 「唯一あった調味料だから」 「塩入りとはいえ、ただの氷じゃん! 栄養ないよ!」 この会話の間にカキ氷は溶けきって、とても冷たい塩水になった。 「私の作ったカキ氷が食べられらないっていうの?」 「せめて甘さがほしいよ!」 「一からの手作りなのよ? それくらいは我慢してもいいじゃないの」 「手作りって、そういえば水もないのにどうやって?」 「ハイドロポンプをれいとうビームで凍らせて、いわくだきで粉々にしたのよ」 どおりで氷の粒が粗かったはずだ。 「ほんとに一からの手作りかい」 少年は手の中の器をじっと見る。 やがて覚悟を決めたのか、ぐいっと一気飲み。 そこまで覚悟のいるものじゃないだろう、という突っ込みはしないでもらいたい。 「辛っ!?」 訂正しよう。覚悟の必要な飲み物だったようだ。 「あ、味の感想を言いなさいよ」 少しだけ期待の込められた声色で聞く。 「言わなくてもわかるだろ! っていうか一文字で表したよ!」 「海水よりましだったじゃない」 「海水を基準にするな」 水を確保できることがわかっただけでも儲けもの、そう考えて少年は歩き出す。 ラプラスも隣を歩く。 二人が街についたのは、この出来事から一日後のことだった。 5スレ 176 作:にーな 主人公→ト べとべたぁ→べ ふりぃざぁ→フ べ「フリーザーさんもっとたかくたかくですっ!」 フ「あ、危ないですから暴れないでくださいよぅ……」 ベ「ごしゅじんさまーっ きこえるですかーっ」 ト「聞こえてるぞー! どうだ、空は気持ちいいかー?」 ベ「風がびゅーびゅーできもちいいですよー!!」 フ「うぅ……あんまり引っ張らないでくださひ……」 ト(べとべたぁのやつはしゃいでるなー……注意しとくかー) ベ「こんどはきゅーこうかですっ ごーごーっ!」 フ「む、無茶ですよぅ……恐くてこわくて」 ベ「むむむ……じゃあ何ができるですか!?」 フ「普通に飛んでるだけではダメなんでぅか?」 ベ「詰まらないです……いいですっ自分でとぶですっ!」 <ひょいっ> フ「べとべたぁさんっ!?」 ベ「わーっ! すごいですすごいですっ!」 フ「あわわわわっ このままだと落ちちゃいますっ」 ベ「ごーしゅーじーんーさーまーっ」 フ「こ、恐いけどやらないとっ! 今助けますよぅ!」 ト「ふぅ。もどれべとべたぁ(ボールへ戻す)。そしてフリーザー! お前も目を閉じて飛ぶなっ」 フ「あぅ……すみません……」 ト「……はぁ、もっとまともなやつを仲間にしたいなー」 5スレ 370 作:嫁ドリル (じーっ) 「ん? なんだ?」 ぱしっ 「ちょ、なんだよ」 「……タバコ、だめ。体に悪い」 たたたっ 「?? なんだアイツ、いつもは何も言わないくせに」 「…マスターのタバコ」 「……捨てる前に、ちょっとだけ」 「……」 「けほっ、けほっ」 「うぅ…」 5スレ 371 作:ストーム7 「…ふぅ。これで3連勝ですよ、マスター?」 「いや、お前が強すぎるんだよ。シャワーズ、お前意外とゲーマーだったんだな…」 「萌えもんの反応速度をなめすぎです、マスターは」 「なめてはいないんだけどな…というか、人間と萌えもんじゃ能力に差があり過ぎるだろ? 多少手加減してくれてもよくないか?」 「だ、だめですよ!マスターが勝ったら罰ゲームになっちゃうじゃないですか!」 「いや、それは俺も同じ条件なんだが」 「…だって、だって…罰ゲームの次の日、私が立ち上がれないくらいマスターが…」 「あー…それは俺が悪かった。 で?お前は俺にどんな罰ゲームを申し渡す気だ?」 「…うーん…じゃあ……ぇと、して…」 「ん、なんだって?」 「で、でぇと、してください…」 「…いや、別にいいけどそれは罰ゲームって言わなくないか?」 やぁ。ようこそ、ssスレへ。この小ネタはサービスだから、 まずは読んで落ち着いて欲しい。 うん、『ss書き』なんだ。すまない。 ssスレだしね、謝って許してもらおうとも思っていない。 けれど、君はこの小ネタや他の人のssを見たとき、 言葉では言い表せない『創作意欲』みたいなものを感じたと思う。 ssを書くこのスレで、そう言う気持ちを忘れないで欲しい そう思ってこの小ネタを書いたんだ。 それじゃ、ssを書こうか。 5スレ 372 作:鳥嫁 「――ただいま」 「おかえりなさい、マスター」 久々の帰宅にも驚かず、ピジョットはいつもと変わらぬ態度で俺を出迎えた。 あまりに平然としているから、一瞬滅茶苦茶怒ってるのかと身構えたが、そういうわけではないらしい。 あくまでも冷静に、ただ主の帰宅を出迎えただけ。 ピジョットは、そういう認識のようだった。 「もうちょっと、大げさなリアクションがあってもいいんじゃないかな?」 苦笑しながら、小さな不平をぽろりと漏らす。 お門違いは承知だが、なにせ数ヶ月ぶりの再会なのだ。 なんというか、少しくらい感動的なシーンがあったって罰は当たるまいと思う。 「大げさ、ですか?」 ころん、と首をかしげるピジョット。 「マスターが帰ってくるのは当たり前のことなのに、大げさに反応してたら疲れちゃいますよ?」 さも当然、といった様子のその答えに、俺は再び苦笑する。 そうじゃないよ、と頭をぐりぐり撫で回し、勝手知ったる久しき我が家をずんずん奥へと進んでいく。 「前みたいに毎日帰ってこれるころならいいけど、今日みたいに何ヶ月ぶりかに帰ってきたときくらい、大げさに喜んでくれたっていいんじゃないってこと」 先行く僕の言葉を聞き、背後でピジョットがああ、と得心がいったとでもいいたげな声をあげる。 「つまり、久しぶりに会ったんだから『お帰りなさいますたー、寂しかったです~!』とか『お帰りなさいませご主人様、ご飯ですか?お風呂ですか?それとも……』とか言って欲しいってことですね?」 「……そこまでは、言わないけどね」 三度目の苦笑いを浮かべてやんわりと否定をすると、言ってほしいくせに、とピジョットは意地悪く笑う。 僕をからかうためにわずかな隙も見逃さない彼女の『鋭い眼』は健在のようだった。 やれやれ、と肩をすくめてリビングのソファにどっと座り込む。 久しぶりの感触に思わずため息を漏らした、そのとき。 ぽすん という音と共に、僕の膝の上に暖かくて柔らかい何かが降ってきた。 「……ピジョット?」 「なんですか?」 僕の呼びかけに、上目遣いで僕を見上げながら、ピジョットが応じる。 その表情に一瞬心が揺らいだけれど、ぐっと抑えて、問いかける。 「――なんで、僕の上に座るのかな?」 「あら、決まってるじゃないですか」 にっこりと、膝の上で満面の笑みを浮かべながら、嬉しそうにピジョットは答えた。 「――大好きなマスターに、めいっぱい甘えるためですよ」 そう言って、嬉しそうに笑うピジョットを、僕は無言で、抱きしめた。 5スレ 373 作:陽光 「初めまして って大切だよな」 「……うん。そうね」 「何事もファーストインパクト。出会いは最初の対応で人となりがわかっちまう」 「……うー」 「なーに口篭ってるのかなメガニウム(ニヤニヤ」 「だ、だって私の最初は……っ」 「じーっと睨みつけられて『誰あなた。私のマスター? 最悪』だったっけなぁー」 「うーっ!うーっ!」 「いてえ!いてえっ 叩くなよ!」 「意地悪な事言うのが悪いのよッ」 「だが最初の対応が悪くてもだな 話す度……一緒に居る時間と共に本質が解る事だってある 確かに最初は大事だが最初だけでその人の全てを決め付けるなんて事はしちゃダメだ」 「う、うん……」 「俺達の最初の頃はいい思い出として残して置こうじゃないか。 今はお前の本質もじゅーぶんに見抜けてるしな 本当のお前の心が」 「どうしてそう言う恥ずかしい事次々に言えるのよ わ、私が恥ずかしくなるじゃない……」 5スレ 378 作:猫眠 「…えー、本日はお日柄もよく……」 「何寝ぼけてるんですか、マスター」 「‥ん? あー、何がだ? エーフィ?」 「ダメですね、何か色々と」 このいかにも俺の事を世話しているように見えるのはエーフィ。 俺の最高のパートナーであり、決して世話役ではない。 「さて、もう一眠りしてこようかな」 「はぁ、最初からこれじゃ先が思いやられますよ」 「大丈夫だって……多分」 「もう、仕方ありませんね」 「サイコキネシス!!」 エーフィが念力で浮かせたものは辞書だった。 「痛っ!!」 辞書が脳天に直撃した事によって意識が飛びそうになり、頭がクラクラした。 「目、覚めました?」 「覚めたけどさ! もっと他に色々やり方があるだろ!?」 「まあまあ、いいじゃないですか。結果オーライです」 「どこが!?」 そんな感じで一日が始まる。毎日こんな事をしてる、という訳じゃないが これはこれで面白い。何より、エーフィとこうして一緒に居られる事が幸せだと思う。 でも今は「ありがとう」の代わりに、この言葉を。 「おはよう、エーフィ」 「遅すぎです。……おはようございます、マスター」 5スレ 391 作:風来狐 キュウコン(以下キ)「マスターのばか!もう知らない!」 マスター(以下マ)「油揚げ勝手に食べたからって怒るなよw」 キ「マスターが悪いのよ!」 マ「じゃあ、俺の事 嫌 い ?」 キ「うっ…別に嫌いなんて言ってなんか…」 マ「もう知らないってことは嫌いって事じゃないのか?」 キ「うぅ………」 マ「それとも…俺の事が…やっぱり…」 キ「す…す…好きなんかじゃ…」 マ「あぁ好きじゃないのか悲しいなー」 キ「嘘よ嘘!嫌いの逆よ!」 マ「ん?分からないなぁw」 キ「だから、す…す…す…」 マ「俺に聞こえるように言ってよ、嫌いじゃないんだろ?(ニヤリ)」 キ「マスターの意地悪!変態!鬼畜!」 マ「うぅっ!そんなこと言われたら『す』で始まって『き』で終わる二文字の魔法の言葉を聞かないと死んでしまう!」 キ「す…すき…」 マ「あれれ聞こえないなーww」 キ「す、私はマスターが…マスターが…」 マ「マスターが?」 キ「す、す、好き!!」 マ「もう一度」 キ「好き!」 マ「うはw冗談を本気にしてやんのwwwもう一度言ってくれwwwwww」 キ「なっ!!………マスターなんか……マスターなんか本当に大っっっっっ嫌いなんだからーーー!!」 マ「うはw…って…ちょ、分かったからかえんほうしゃは止めて下さいマジで死にますからお願いします」 キ「燃え尽きろーーー!!」 マ「ウボァー」 キ「マスターなんか全然好きなんかじゃないんだからねっ!」 マ「ツンデレ乙」 キ「かえんほうしゃ二発目」 マ「ぐふっ、キュウコン…俺も好きだ…ぜ…」バタッ キ「///////」 5スレ 407 作:1スレ307 「元に戻しなさい」 「無理よ、一度変えたものを戻すのは不可能」 「どうして変えたりしたの?」 「好奇心に負けてつい」 女の子トレーナーとピクシーが向かい合い話し合っている。 「とても気に入っていたのに。 ほかのものならいざ知らず、よりによってなぜあれをっ!」 「ほかの消すと支障が出るでしょ? だからよ。 それに似たようなものだからいいじゃない」 「それはそうだけどっ」 失ったものの大きさにうなだれる女の子。 二人の足元には技マシンが一個落ちている。 すでに使われていて、いまはただのゴミとなっている。 その技マシンにはゆうわくと書かれたシールが貼られている。 「メロメロ使うときの仕草が可愛かったのにー!」 「ゆうわくの仕草だって似たようなものよ、きっと」 「それは見てみないとわからないわ。 さあカモーン!」 つまりお気に入りの仕草だったメロメロを消してゆうわくを覚えただけの話。 やれやれと溜息をついて、覚えたてのゆうわくを使う。 ピクシーの使ったゆうわくに、萌えもんでもないのに、同性なのに効果抜群に効いている女の子。 顔を赤らめてサムズアップ。 わりといつものやりとりだった。 5スレ 448 作:ストーム7氏 梅雨の中休み、ある日のトキワジムにて。 『スネェーク!』 「…ッ!………ッ!!」 「…マスター、シャワーズ何しとるん?」 「ああ、昨日買ったゲームだな。…どうやら相当欲しかったらしくてな… 最近いろいろな方法でアピールしてきてたしな。家事を凄い勢いでこなしたり、 チラシを目につくところに置いたり、時々上目づかいで見つめてきたり――」 「他には?」 「ああ、珍しいことに夜中に忍び込んで襲いかかってきたな。 さすがに捕まえて押し倒して何のつもりか聞きだしたが――結果はこう言う事だ。 普段わがままなんてあんまり言わないし、たまにはいいだろ…俺も欲しかったし」 「ふむ、まさか本気で実行するとは…冗談のつもりで言ったんだけどね。 『マスターを籠絡すれば簡単に手に入る』と」 「「お前の仕業かよ(かい)っ!」」 - METAL GEAR SHOWERS 4 がんずおぶぱとりおっと - 5スレ 461 作:メッケーモサヌ初号機氏 「ジュゴンと」「チルタリスの」 「「なんでもラジオ~」」 ひょうこ「前回の放送から、ずいぶん離れてしまいましたこのラジオ。司会者ジュゴンのひょうここと」 りゅうこ「梅雨に入ってちょっと憂鬱な気分の司会者チルタリスのりゅうこで送りします」 ひょうこ「やっと第7回目を放送する事が出来ました。」 りゅうこ「ずいぶんと、前回よりも時間かかりましたね」 ひょうこ「なんか大人の事情で放送が先送りになってたそうで、このまま打ち切りと噂もしてました。」 りゅうこ「打ち切りにならなくてよかった。」 ひょうこ「とにもかくにも、ラジオも7回。このまま10回目まで続けるだ~~」 りゅうこ「その事についてなんかスタッフから放送の最後にお知らせがあるそうです。」 ひょうこ「ラジオ放送終了のお知らせですね。」 りゅうこ「違うと思うわよ」 ひょうこ「それよりもあのコーナーはじめるよ~」 「「視聴者のはがきコーナー」」 りゅうこ「本日最初のはがきを読みます」 ひょうこ「はい、読み上げます。ラジオネームO博士さんからのおはがき。」 りゅうこ「ん?聞いた事のあるラジオネームね。」 ひょうこ「ひょうこさんりゅうこさんこんばんは。わしの孫や孫の幼馴染にわしの研究である 図鑑の完成をお願いしていて、つい先日その図鑑を見せてもらってのー、気になる 項目があったんで本人に聞く為にはがきを送ったんじゃ。 図鑑ではジュゴンの説明にはいてないっと説明されていたんじゃが本当か? との事です。私に対する質問ですね、答えはずばりはいてモガムガグガグムム」 りゅうこ「はい。この質問は答えなくていいわよ~。そもそもだれよこんなはがきを最初に 入れたのは、これ絶対打ち切る前に放送中止になるわよ。これは無かった事にして 最初からはじめるわよ。」 ひょうこ「ぷは~……だから私ははいてモガモガ~」 りゅうこ「もう、しゃべらなくていいわよ~……ゴホン、さて最初のはがきにいきましょう ………あれ?一通も無い?………え?なにはがきはさっき破いてゴミ箱に捨てて 無かった事にしたあれ一枚だけ? ちょっちょっと、どうするのよもうこのままもう終わりにさせるって? あ~はいはい、わかりました。本日のラジオ放送はもう終わりの時間になってしまいました。 はがきコーナーでは視聴者の方々からラジオの意見や質問、私たちに聞きたいこと 悩み相談と色々受け付けています。次回放送まではがきは受け付けていますどしどし送って ください。さて最後にスタッフからのお知らせはラジオ放送が十回目を達成した時、 ゲストを呼ぶ事が決定したみたいです。栄えある最初のゲストは未定。大丈夫なのこれ? それも視聴者に決めてもらうって?……そういうことで出して欲しいゲストも募集します。 (呼ぶ前に打ち切りにならなければいいけど)そんなこんなでお別れの時間です。 このラジオは司会者チルタリスのりゅうこと」 ひょうこ「……………」 りゅうこ「ひょうこ?………気絶してる、一体誰がこんなひどい事を……… あ、それではまた次回に会いましょう。バイバイ」 5スレ 496 僕はその時まだ無知で馬鹿なマスターだった 旅の途中に迷い込んだ森で伝説のもえもんと遭遇したりと 変に天狗になっていた覚えがあった… そして僕はパートナーのヒトカゲを死なせてしまった・・・ その時代はまだ医療技術ももえもんの研究も進んでなかった そして僕は決心したのだったこんな風に病気や寿命で死んだもえもんを見て 悲しむ人は見たくないと僕は旅をやめて勉強を始めた一生懸命に勉強をした そしてタマムシ大学を卒業しもえもんの研究を始めたそして気づけばもえもん研究の第一人者 ユキナリ博士と呼ばれたそしてもえもんのこともだいぶ分かり 病気などの治療法方もたくさん見つけたその時には自分はもうジジイになっていた そのために孫と孫の友人にもえもん図鑑を任せた今思えば孫の友人は迷い込んだ森で出会った 少年と似ていたなと・・・ 5スレ 507 作:鳥嫁 がんばれ!やきとりさん! 第一回 命名編 マスター「ねんがんの もえもんを ゲット したぞ!」 ポッポ「捕まってしまいました」 マスター「これからよろしくね、ポッポ」 ポッポ「よろしくなのです。 ……ところで、もしよければニックネームなどつけてくださいませんか? そうすれば他のポッポと間違われることもないでしょうし」 マスター「なるほど、それもそうだねー。 んー、じゃあ……」 ポッポ「わくわく」 マスター「や き と り で」 やきとり「な、なんだってー!」 いきなりとんでもニックネームをつけられてしまったポッポ改めやきとりさん! はたしてこれから先うまくやっていけるのか!? がんばれ!やきとりさん! 5スレ 509 作:鳥嫁 がんばれ!やきとりさん! 第二回 疑惑編 マスター「さて、ニックネームも無事決まったし」 やきとり「確定ですか……」 マスター「とりあえず旅に出ようと思うんだ」 やきとり「おお、萌えもんマスターを目指すのですね」 マスター「いや」 やきとり「?」 マスター「まだ見ぬしょく……鳥萌えもんを探そうと思う」 やきとり「今“食材”って言いませんでした?」 駄目だこのマスター……早くなんとかしないと。 はたして彼女は新たなる犠牲者が生まれるのを防げるのだろうか? がんばれ!やきとりさん! 5スレ 511 作:鳥嫁 がんばれ!やきとりさん! 第三回 露見編 マスター「そんなわけで鳥萌えもんを探している僕はホイホイ草むらに入っちゃったわけだけども」 やきとり「まぁ私の体力にも余裕ありますから構わないんですけど……」 ガサッ やきとり「あ! マスター、コラッタですよ! ゲットしましょう!」 マスター「んー……いや、いいよ」 やきとり「え? なんで……って、鳥萌えもんじゃないからですか?」 マスター「いや、ネズミって実は病原菌いっぱい持ってるから食べると危ないんだよ」 やきとり「ギャグですよね? ギャグなんですよねそうですよねそうだと言え!」 そうこう言ってる間にコラッタは怯えて逃げ出した!賢いぞコラッタ! しかしやきとりさんに身の危険が差し迫ったようにしか思えない! がんばれ!やきとりさん! 5スレ 516 作:鳥嫁 がんばれ!やきとりさん! 第四回 新たなる犠牲者編 マスター「なぜかやきとりさんに凄く怒られました」 やきとり「なぜ怒られたか理解できないあなたに私は恐怖を感じます」 マスター「でも新しい仲間が増えたよ!」 オニスズメ「よろしくねー」 やきとり「いつの間に……こちらこそよろしく」 マスター「というわけで、ニックネームを考えたんだけど」 やきとり「!」 オニスズメ「ホント? 何々どんなの?」 マスター「て ば さ き で」 てばさき「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」 やきとり「やっぱり……」 これはわざとか、それとも素なのか!? とにもかくにも新たな仲間が加わった! てばさきさんと力を合わせてがんばれ!やきとりさん! 5スレ 549 作:初 「ジュゴンと」「チルタリスの」 「「なんでもラジオ~」」 ひょうこ「さてさて、今回も前回よりもかなり間が開きました。」 りゅうこ「そうね、どうしてこうも間が開くのかしら」 ひょうこ「大人の事情とのこと」 りゅうこ「一体何の事情があるのか私たちにも教えて欲しいわよ」 ひょうこ「あ~、なんでも重大発表があるかないとか」 りゅうこ「それが、今回の大人の事情なのかしら?」 ひょうこ「え~っと、そうみたいですねあとなんかカンペに自己紹介サッサとしろって指示が」 りゅうこ「良いじゃないですか。もうこのラジオだってほとんど聞いている人なんていないのは前回のはがきコーナーで判ってるんだから、それとカンペとかいわない。」 ひょうこ「ラジオ放送終了のお知らせですね。」 りゅうこ「案外、大人の事情も其処から来てそうねそれはさておきこの何でもラジオは司会者チルタリスのりゅうこと」 ひょうこ「同じく司会者ジュゴンのひょうこが送りしました。」 りゅうこ「終わってる、終わってるわよひょうこ」 ひょうこ「え~、だってこれから私たち何するの~このまま終わってもいいじゃない」 りゅうこ「そういうわけにもいかないわよ、それに手元の原稿にはお知らせ前にネタをしなさいとの事。」 ひょうこ「えぇ~、ネタって言っても何もないよ~だって、作者がネタがないからこのラジオもずっと間が開いてたんじゃない」 りゅうこ「ちょ、いきなりなに言ってるのそんなメメタ発言」 ひょうこ「もうこの際だからぶっちゃけるのよ~」 りゅうこ「ぶっちゃけないでよ、これラジオよそんな発言したらこれどうなっちゃうのよ」 ひょうこ「ぶー、それじゃぁ、りゅうこちゃんの恥かしい体験談をぐふぅ」 りゅうこ「もー何を言ってるのかな~ひょうこちゃんは~」 ひょうこ「げほげほ、ふ、腹筋に大ダメージ……ひどいようりゅうこちゃん」 りゅうこ「ひょうこが変な事をいうからよ」 ひょうこ「だって、だってさー何話したらいいのよ!」 りゅうこ「逆切れ、それに話なんてなんだって良いんだよ」 ひょうこ「だったら、恥かしい体験談でもいいじゃないか。」 りゅうこ「だからそれは私が許さないわよ、そんなにしたいなら自分の体験談にしなさい」 ひょうこ「え~、わかった。この前ね、部屋で寝てたらね私のマスターが部屋に入ってきて」 りょうこ「待て待て待て待て待て、ひょうこまさかあることないこというつもりじゃないでしょうね」 ひょうこ「あることないことって?」 りゅうこ「たとえば、○○○を○○○○したり○○○を○○○に○○したりって何でスッタフの皆は慌ててるよ」 ひょうこ「それはりゅうこちゃんが公共の電波で禁止用語を連発したから」 りゅうこ「……………い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 ひょうこ「これで、スタッフの要望ばっちしね♪ そんなこんなで今日のラジオも終わりが近づいてきました。 ここから重大発表です。本日を持ってこのジュゴンとチルタリスのなんでもラジオは終わりお迎えます」 りょうこ「ちょっと待ちなさい。そんな発表をさらっと言わないでよ」 ひょうこ「あれ、もう復活したのりゅうこちゃん。」 りょうこ「まだ、へんこでますよ。それよりも終わるって……なになに、プロデューサーが変わるからそれによってこのラジオも変わるため 今いるスタッフおよび司会者も変更になるっと。」 ひょうこ「やったね、これでもうりゅうこちゃんが恥かしい思いしなくてすむね」 りょうこ「誰のせいよ誰の」 ひょうこ「気にしない気にしない、それよりも新スタッフとか新司会者とかにがんばってもらうように何か送ろう」 りゅうこ「それはいいわね、何送りましょうか」 ひょうこ「ん~、蕎麦とか?」 りょうこ「なんで蕎麦!」 ひょうこ「えっと、挨拶よかよろしくとかの意味で」 りゅうこ「引越しの挨拶じゃないんだから蕎麦おくるとか意味が分からないわよ」 ひょうこ「え?面白いから送っちゃおう」 りゅうこ「ちょっと待ってよスタッフそれはいくらなんでもってもう終わりの曲がいいの、こんな終わり方でいいの?」 ひょうこ「私たちならではの終わり方だね」 りゅうこ「もう知らないんだから」 ひょうこ「それでは、本日のなんでもラジオは司会者ジュゴンのひょうこと」 りゅうこ「もう何も言わないわよ、同じく司会者チルタリスのりゅうこが」 「「送りしました。お疲れです。」」 5スレ 550 作:ひな テニア「テニアと!」フェレア「フェレアの!」 「「萌えもん!何でもラジオっ!!」」 ~♪(軽快なメロディーが流れる。そのあとに続くように「目指せ萌えもんマスター」が流れる) テニア「はい、始まりました『萌えもん何でもラジオ』!パーソナリティーは私サンドパンことテニアとっ!」 フェレア「オオタチこと、フェレアがお送りするわ。」 テニア「えー、このラジオは私とフェレアさんの2人で各地のトレーナーさんをゲストに呼んで話を聞いたりだとか!」 フェレア「皆さんの質問にお答えしたりする……まぁふっつーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーのラジオね。」 テニア「普通言わないでくださいっ!私たちで盛り上げていきましょう!」 フェレア「言われてもねぇ。初回だとやりづらいわよ。」 テニア「まぁ気持ちはわかりますけどね。私だってムリしてテンション上げてますよ。」 フェレア「そりゃそうよねぇ。」 ~♪(BGM変更、トキワシティの音楽) テニア「で、今回から始まったこのラジオなんですが。」 フェレア「ん?何かあるの?」 テニア「前番組が存在してましてですね。」 フェレア「へー、そうなの?」 テニア「フェレアさん興味なさすぎですよね……」 フェレア「ふぇー、ふぉんにゃふぉふぉ(モグモグ)にゃひわよ。(モグモグ)」 テニア「食べながら話さないでください!っていうか収録中に物を食べるな!」 フェレア「いいじゃいのよー、ぶーぶー。」 テニア「だんだんキャラ変わってってるじゃないですか!」 フェレア「プンプンっ☆」 テニア「星つかうようなキャラでもないでしょ!」 フェレア「ふぇ☆れあ」 テニア「意味わかんないしっ!……もういいですよ、勝手に進めますよ。」 フェレア「よろしくー(ニコニコ)」 テニア「どこまでだっけ?ああ、前番組があったってとこだっけ?」 フェレア「そうよー(ずずず)」 テニア「だれですか、この人に蕎麦とってあげた人!」 フェレア「ああ、(ずず)前の(ずずず)パーソナリティーの人たちからの(ずずずず)プレゼントよ。 あとはやくー(ずずず)しないと(ずずず)時間(ずず)ないわよ?(ずずず)」 テニア「…ホントもういいです。前番組が打ち切りってかプロデューサーさんが代わったんでしたっけ?」 フェレア「ごちそうさま。そうね、それでそのプロデューサーの意向で私たちになったのよね。」 テニア「そうですそうです。フェレアさん普通にできるじゃないですか。」 フェレア「あら、できないんじゃないのよ?」 テニア「?ならなんだったんですか?」 フェレア「やらないのよ!!」 テニア「そこはちゃんとやってくださいよ!」 ~♪(再び「目指せ萌えもんマスター」が流れる) テニア「っともうこんな時間ですか。」 フェレア「時が経つのは早いものなのよ。うん、うん。」 テニア「フェレアさんは食べてばっかだったじゃないですかぁ。」 フェレア「あら、食べてばっかじゃないわよ?」 テニア「ならなんなんですか?」 フェレア「働いてたわよ、クリップボード用意したり。」 テニア「……ラジオですよ、これ?」 フェレア「………………………」 テニア「これラジオですからね?!無言はわかりづらいからやめてください!」 フェレア「…まぁいいわよ。とりあえずドンよ!」 テニア「見えてるのは私たちとスタッフだけですけどね…」 フェレア「第2回に向けての募集要項!」 テニア「えーと…、感想やご不満の点、何かやってほしいコーナーなんかを書いたお葉書きの募集ですね。」 フェレア「お葉書きはスレでもいいしチャットに直談判しにきてもいいわ!」 テニア「とにかく作者に伝わればオールオッケー!」 フェレア「あとはゲストの募集ね!」 テニア「こっちも随時募集中ですっ!」 フェレア「さらにラジオ名も募集します!」 テニア「心機一転ですからね!なにか言い名前がほしいですね!」 フェレア「それではまた次回まで!お相手は私、オオタチのフェレスと!」 テニア「サンドパンのテニアでしたっ!」 フェレア・テニア「「シーユー!!」」
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*注意事項(こんなあたいの出ないような花の無し、落ちなしの作品にくらいしか必要ないものね~) *長いです。長過ぎです。ぐだぐだです。 飛ばして読んだり、読むの止めてくださっても構いません。(これもあんたの”ジツリキ”の無さのせいね!) *…悪い点、萌えが足りない点、無駄な点などがありましたら、 遠慮せずばしばし言って下さい!(このどMが!…あれ?Mってどういう意味だっけ?) *ちなみにうちのピッピは『ばかっこ』ですが、 作品には全く登場しませんので大丈夫です。(ば、馬鹿って何よ!馬鹿って言った奴が馬鹿なんだからぁ!) *馬鹿を馬鹿って言ってどこが悪い! それに”ジツリキ”じゃなくて”実力(じつりょく)って読むんだよ、 ねえ君知ってる?知ってるぅ?(う、う~~~!…こ、コメットパーンチ!) *ちょwwwおまwwwww ボカーン (ふっ、ふーん!悪は滅びるのさ!あんな奴のことなんかほっといてとっととSSはじめるさ!) ――――?????_視点 全身全霊をこめたクロスチョップの一撃を受け止められ、 カウンターに食らった電撃の衝撃であたいは後ろに吹っ飛ばされた。 体勢を整え、相手の様子を見るが、 相手がダメージを受けた様子は全くみえない。 最大の一撃をもってしても、あたいの攻撃ではダメージを与えることができなかった。 その事実に、自分の実力の無さが歯痒い…! 「もういい、オコリザル! 勝負は着いてる! これ以上戦う必要なんてない、下がれ!」 マスターの声が聞こえてくる。 言わなくても答えくらい分かってるだろ。 「嫌だ! 絶対に逃げない!」 昔…あたいがマンキーだった頃、 みんなに助けられるだけの自分が嫌いだった。 だから強くなろうと頑張った、ここに来るまで強くなれた。 他の仲間の誰よりも強くなる。 自分がみんなや、マスターを助けられるくらいに強くなってマスターの夢、 リーグ優勝を絶対にかなえるんだ、って。 どんな奴があたいに向かってきても、たとえ勝てないと分かってる相手だとしても、 あたいは敵に背中を向けない。 倒れるまで戦う、そう誓ってここまで来た。 でも、いくらあたいがそう誓ったところで、それはただの誓い。 現実は勝者と敗者がいて、勝たなければ勝負には何も意味が無いのに気づいたのは…マスターの戦法が相性勝負になった時だった。 相性、タイプ、属性…。 そして、―――実力。 「―い! ど――た!?――リザル!」 さっきまですぐ後ろの方にいたのに、マスターの声がどこか遠くから聞こえてくる。 そういや、あの電撃を食らってから、目の前にいる相手がぼやけているのに気づいた。 身体の方も、指先の一本まで、まるで言うことを聞かない。 さっきの電撃、 でんじ、は、…ぐっ! 膝が震えている、ここに来るまで受けたダメージもあるのに、 今こうしてたっているのも不思議な位だ…。 こんな大事な場面で、あと一歩なのに…! あともう少しでマスターは、みんなは、リーグに――! 「ぐっ、ぎぎ、…ぬぅっ!」 一歩足を前に出し、その一歩で地面に倒れた。 それでも、動けなくなっても最後まで相手から眼をそらさない。 今できることはそれしかなかった。 それが今の自分自身の、…限界。 「ハクリュー、…はかいこうせん」 その一声の後、全身を貫く熱い衝撃が走る。 だが身体がマヒしている今はそんな衝撃なんて認識することもできない。 意識だけがゆっくりと暗転していく。 やっぱり、あたいは…駄目なのか。 みんなみたいには…。 「オコリザルーーーーーッッ!!!」 ごめん、マスター…あと一歩だったのに。 あたいの意識はそこで途切れた。 タッタララーン、タラッターン!(初代ポケモンアニメ風な音で) 『オコリザル!一人の限界』 タラララッ、タラッタ、ターラン!(初代ポケモンアニメ風な音で) 萌えもんトレーナー、ジャックはここまで各ジムリーダーとの死闘を繰り広げ、 激闘の末、バッチをすべて集めることに成功した。 目指すは萌えもんリーグ優勝、ただ一つ。 だがリーグ挑戦した彼らは、最後の四天王ワタルに負けてしまう。 これはそんな彼らのリーグ挑戦への物語である。 ――――ジャック_視点 やあ、ジョン元気かい? おお、ジャック、ジャックじゃないか! 元気そうでなによりだよ、HAHAHA! おいおいジョン、そんな笑うこと無いじゃないか。 HAHAHA!何を言ってるんだジャック、 僕らは何度も一緒に夜を共にした中だろ? そんな細かいこと気にするなよぉ、 ほらいつものように、こっちにこいよ。 HAHAHA、今夜は寝かせないぞー。 「「ああ、いい!いいよジョン!アッー!」」 「だぁ~~~!!いい加減にしろ、お前ら!」 さっきから人が落ち込んでいる時に、レアコイルのうちの二人が変な電波を耳元でぼそぼそとつぶやく。 あまりに聞くに堪えない内容とそれを熱演するコイルの声に耐え切れず、俺は二人を振り払った。 そんな反応をおもしろそうに笑いながら、二人はもう一人の場所へ離れていった。 「「3号~、作戦成功いたしました!対象は反応を返す程度の元気は取り戻したようです!」」 ピシッ、と二匹のコイル(自称 1号、2号)が敬礼のポーズを取る。 「うふふ、よくやったわ1号、そして2号。 あともう少しよ。 後もう少しで禁断の扉は開かれるわ」 二人の頭をなでなでする電波の根源であるコイル(自称 3号)は何か意味深そうな笑みでこっちを見ている。 いつもならここで他の奴らの突っ込みがはいり乱闘になったりするのだが、 今日はその様子は一向にない。 実際、この部屋の中でこんなに明るいのはこのレアコイルのみ。 俺やそれ以外のリーグ参加メンバーの気分は最悪だった。 ここに来るまで、俺達は共にカントー地方全てのジムをまわり、 それに勝利してきた。 負けた数は10,20回なんてもんじゃない何度も何度も負け、旅を投げ出したくなった。 だけど俺は一人じゃなかった。 どんなときでも、萌えもんたちはただ俺に着いてきてくれた。 だからどんな困難でも打ち勝てると思ってたし、どんな相手にも根性で這い上がってきた。 相性と入れ替え、そしてトレーニングを重ね俺達はここまできた。 だが今回はいつもにくらべ相手が悪すぎた。 万全の準備を整え、俺達の全力を賭けて挑んだ萌えもんリーグ。 四天王の3人は非常に危ない戦いだったが、俺達は辛くも勝利を収めることができた。 もしかしたらこのままいけるんじゃないかと思った。 だが四天王最後の将、ドラゴン使いワタルは今までの四天王とは格が違った。 苦手の相性のないドラゴン属、そしてその全身を覆う硬い身体の前に、 俺の仲間では全く歯が立たなかった。 メンバー最大の物理攻撃であるオコリザルのクロスチョップすら、 ハクリューの硬い皮膚の前ではほとんどダメージを与えることができなかった。 ワタルの2人目の萌えもんの戦いまでの間に全滅した。 最低でも3人はいたはずだが、今の俺達では話にすらならない。 文字通りの完敗だった。 それから数日後、みんなの傷が完治し、 俺はこれからどうするか考えていた。 最大の敗因はドラゴンに対抗できる仲間がいなかったこと、 だがドラゴンに相性のいい属性がわからず、俺達はただ悩むばかりだった。 相手は四天王のワタル、身体を鍛えたところですぐに勝負に挑めるような相手じゃない。 それに、もう一度俺達があいつと戦うためにはまた四天王の3人を超えなければならない。 あの戦いの場にたどり着くのさえ、俺達には全て辛い戦いだ。 有効な策を練っている中、 不意に部屋の気温が数度下がったような気がした。 部屋の窓が外からの冷たい冷気を含んだ風を運び、 一人の萌えもんが帰ってきた。 「ただいま~」 その萌えもんが空から部屋に入ってきたとき、 窓辺から先ほどより冷たい冷気が部屋中に広まる。 フリーザー、以前ふたごじまで捕まえた伝説の萌えもんの一人。 あの見た目の冷たい印象と違い、元気なボクっこだった。 捕まえる前は戦闘の恐怖で表情も固まっていたらしく、 戦った時はお姉さんの印象が強かったが、捕まえてみると意外や意外元気なボクっこ…。 捕まえた後、どこかそう…、 何か釈然としない、もやもやな気持ちになったのも今では思い出だ。 普段は基本伝説の萌えもんである彼女を俺は使わない。 というよりも、俺じゃ使いこなせない。 すべてを凍らす絶対的な戦闘能力を持つ彼女を使いこなす自信がなかった。 だからといって彼女を野生に逃がすのもパソコンに預けるのも忍びなく、 そして何より彼女の提案もあり、今は放任している。 何でも彼女はカントーを飛び回ったり、見回るという使命があるらしい。 伝説の萌えもんの名は伊達ではない。 各地の萌えもんの様子を見守り、異常があったら彼女はそれを叩く。 忙しい時には1ヶ月くらい帰ってこないこともあった。 自由でとらえどころの無く、どこか不思議なオーラに包まれた萌えもんだった。 「あれ?ますたー、それにみんなどうしたの? なんか元気ないね」 みんなの様子がいつもと違い、自分がいない間に何があったか知りたがった。 …そうだ! 伝説の名を持つ彼女だったら、もしかしたらドラゴンの弱点を知っているかもしれない。 とりあえず、彼女にリーグ戦のことを説明した。 「いやな、…これこれ鹿鹿で」 「…かくかくうまうまってことがあったんだね」 それを聞いたフリーザーは少し考える仕草をとり、何かを考えている様子だった 「ドラゴン…、 そういえば昔ファイヤーから、 ドラゴンは冷気に弱い、って聞いたことがあったような~」 「なにっ!それじゃ冷気が強いお前なら勝てるのか!」 俺の話の食いつき様に驚いたのかフリーザーは驚いていたが、 それだけ今の俺達には余裕が無かった。 どうしても、俺はリーグに勝ちたかった。 「え?ちょ、ちょっとマスター。 これは噂だから確証も何もないですよ?」 「噂だっていい、今は――」 「できることがあるならその全てをやるべきよ」 この会話の中、今まで顔を伏せていたフーディンが立ち上がった。 みんながフーディンに視線が集める中、俺はただ一人俯いたまま顔を上げないオコリザルに気づいた。 あの戦いの後、オコリザルはどこかみんなとは距離をおき、一人で過ごすようになった。 きっと、最後の最後にバトルに出て、負けたことにプレッシャーを感じていると少なくとも思った。 いつものように次の日には馬鹿笑いできるくらい元気になるかと思ったが、一向に元気になる気配は無かった。 「マスター、オコリザルとフリーザーを交代することを提案します」 「「「「!?」」」」 「えっ、ぼ、ボクが?」 「なっ!」 そんなオコリザルのことを心配した矢先、フーディンの提案に俺もみんなも驚きを隠せない。 なぜならその言葉が意味すること、 それはオコリザルに対する戦力外通知に他ならない。 「そ、そんなフーディン!ひどいじゃないですか!」 「……」←怒りの表情 ウインディはそんなフーディンの言葉に食って掛かる。 ギャラドスも口には出してないだろうけどかなり怒っている。 「あら?何か問題でもあるの、忠犬」 「も、問題ありますよ! 僕達はここまでみんなで一生懸命鍛えて、励ましあって、 ともに頑張ってきた仲じゃないですか!どうしてそんな酷い事淡々といえるんです!?」 その口論が始まった中、話題の中心にいるはずのオコリザルは口を開かない。 いつもならウインディが出る幕もなく食って掛かるはずの暴れん坊のこいつがただ黙って何かに耐えるように下を向いていた。 「酷いですって?私達がここに来た目標を忘れた? リーグの優勝を果たすこと、…それがマスターの夢。 なら私達はそれを叶えるのが目標…そうでしょ? だったら…」 そう言って、オコリザルを見ながら言葉を続ける。 「勝てる萌えもんがいるなら、 勝てる萌えもんで行くべきよ」 そうはっきりと断言した。 その一言でウインディも、他のメンバーも何もいえなくなった。 フーディン、お前は確かに正しいかもしれない、 でもいきなりそんな―― 「だったら抜かせばいい」 この空気の中、初めてオコリザルがその重い口を開いた。 その表情にはいつもの怒りも勢いもない。 でも静かな表情で下を向いたまま言った。 「マスターが良いんだったら、フリーザーを加えればいい…」 「お、オコリザル!待て!」 俺が止める前にオコリザルは静かに自分のボールに戻った。 その間、俺も他の萌えもんの誰しもが何も言えず、ただ見送ることしかできなかった。 その何も話せない空気の中、俺はさっきのフーディンの言い方がどうしても許せなかった。 「フーディン、 自分が何を言ったのかわかってるのか?」 「……」 フーディンは何も答えないただオコリザルの入ったボールを見ている。 その表情は顔を伏せてるせいか見えない。 だが沈黙という答えに、俺はますます自分の苛立ちを抑えきれなくなった。 「オコリザルの気持ち、考えたことがあるのか。 あいつは、あいつはみんなの役に少しでも立ちたいからここまで、 ここまでずっと死ぬ気で―――」 パリンッ! 俺のすぐ横にあった花瓶が突然音を立てて割れた。 「なら…あんたはどうなのよ」 フーディンは俺の方を見ない、ただボールを見ている。 その声には怒りや悲しみ、それ以上の激しい感情だった。 「あんたはオコリザルの、 ここまでオコリザルの何を見てきたのよ!」 …返す言葉が見つからなかった。 その日の夜、どこからか冷たい空気が部屋に入り込む中、 俺はその急な寒さで目が覚めた。 「ん? 誰だ?窓を開けたのは…」 寝ぼけ眼で窓のそばまで歩き、窓を閉じようとしたそのとき、 下を誰かが歩く姿が不意に見えた。 あの両手につけているボロボロのグローブ、 見覚えのあるくしゃくしゃの寝癖のような髪型、 あれは… 「オコリ…ザル!?」 寝ぼけていた頭が一気に覚めた。 パジャマ姿も気にせず、俺はオコリザルを追いかけた。 数十分、オコリザルにばれないように慎重に忍び足で追いかけた。 着いた場所はチャンピオンロードとリーグ会場の途中にある岩場、 俺らがここに来る前に最後に登った場所だ。 こんなところまで着て、 何をやろうとしてるんだ、あいつは。 オコリザルを少し離れた場所から岩に隠れて見ていた。 そして、適当な場所が見つかったのか、オコリザルよりも5倍近く大きな岩前でオコリザルは腕を十字に構えた。 あの構えは…。 俺がその見覚えある構えに気づいたとき、 ミシッ! オコリザルのクロスチョップでその岩に亀裂が走り、轟音が空に響く。 だが岩は崩れない。ただひびが入っただけだった。 再びオコリザルは構えを取り、突撃する。 ミシミシッ! だが岩が崩れる気配は依然としてない。 それでもオコリザルはあきらめない。 ミシッ! もう一撃。 ミシッ! もう一回。 ミシッ! クロスチョップのPPが底をついたのか、地面にひざをつけ、荒い息を整える。 岩は依然として崩れる様子は見えず、ただ静かにあった。 本当はすぐにでもやめさせるために走りたかった。 でもできない、今のオコリザルを止められない、止めてはいけないふいんき(なぜか変換できない)だった。 今度は右腕を振り上げ、岩に再び一撃を加える。 ゴンッ! 今度はからてチョップ。 通常のポケモンなら大ダメージを与えるだろう技であっても、 その岩が砕ける様子はなかった。 だがあきらめない。 それでもオコリザルは懸命に岩を叩き続ける。 ゴンッ!ゴンッ!ゴンッ! あいつ…一体何してるんだよ、 あんな…四天王シバのカイリキーのいわくだきでも砕くことのできないような大きな岩になんで挑んでるんだよ。 …違う、挑んでるんじゃない。 オコリザル、 お前は何をその岩にぶつけてるんだ…。 ワタルとの試合を気にしているのか? その挑戦は夜が明け、明け方近くなった今でも続いていた。 両腕のグローブはさらにボロボロになり、その姿も土で汚れていた。 疲労で既に立つこともできないように見えたが、 それでも立ち上がる、這い上がり岩に挑む。 「ウオオオオッ!」 最後の最後の全力を振り絞り、 放った右ストレートのパンチ。 技でも何でもない、ただ勢いだけのパンチだった。 ゴッ。 そのパンチで岩が崩れるわけない。 オコリザルはそのまま岩に抱きつくように倒れる。 このとき、俺は勝手に動き出し、 気づいたときには全力で走りよっていた。 オコリザルに急いで近寄る。 疲れ切った顔、閉じたまぶた、止まらない息の上がり、…胸が痛む。 その姿になるまで見ているだけしかできず、近よって止められなかった自分が憎い。 「おい!大丈夫か、オコリザル!」 「はぁ…、はぁっ…、 ま、はぁ、すたー…はぁ」 「ああ~もうしゃべるな! と・に・か・く!少し横になれ!」 「あっ、ま、マスター!」 オコリザルは俺にされるがままに俺の膝の上に寝かられた。 最初は真っ赤になって、照れているのか少しじたばたしていたが、 やがて抵抗しても無駄と気づいたのか、身体を俺に委ねた。 息も落ち着いたが、 今度は何も言わずに、俺と視線をあわせるのを避けた。 「……。」 「……。」 互いに何も話せなかった。 話す言葉が見つからなかった。 でも俺はオコリザルと話をしたかった。 しばらく無言のまま、ただ時間だけがゆっくり流れる。 俺の視界が太陽の光で一気に広まり、 セキエイ高原に朝が訪れた。 ふと見渡すセキエイの景色、 それは今まで見てきたどの場所よりも荒れ果てていた。 ここは萌えもんトレーナーの多くの者にとって夢の場所であり、 同時に絶望を与える場所でもあった。 一体この風景を見た何十、何百のトレーナーがリーグの夢を捨て、去ったのか。 そして、何人がリーグを優勝してこの景色を眺めたのか。 見渡す限り岩しか見えない荒れ果てた土地とは反対に、 リーグ会場はその中に不自然にぽつんと光を放つように建っていた。 そんな光景を見渡しているうちに、 気づいたら無意識に膝の上で横になっているこいつに話しかけていた。 「…なあ」 「……」 「あの岩に 何をぶつけてたんだ?」 初めて俺の方を向き、その目を見た。 だがまた視線をそらした。 さすがに野暮がすぎたか。 自分の無頓着さになんとも言えず、 次の言葉を捜していたとき、 「不甲斐無さ…、 悔しさ…、 情けなさ…、 …弱さ、そして」 ポツリポツリと話し始めた。 最後は涙声になっていた。 「自分の…限界」 今まで、マンキー…いや、オコリザルは弱音を言ったことなんて一度も無かった。 どんな相手にも、たとえ苦手な相手だったとしてもただ己の拳のみで挑んだ。 何回負けても何度挫けそうになってもこいつは根性で立ち上がったんだ。 そんな現メンバーのエースであるフーディンとは別の意味で、 こいつはみんなに勇気を与えるような存在だった。 カスミとの二回目の戦いでは、苦手な相手であるスターミーの猛攻にみんなが怯えている中、 『は!あんなやつ、 あたいの拳でK.Oにしてやんよ!』 一番最初に飛び出して一撃であえなく玉砕した。 フリーザーの時は、あの全身を貫く氷の視線を受けてみんながすくんだ時に俺を一蹴りし、 『ぼさっとすんな! 全軍!続けええええ!!!』 と渇を入れ、最初に飛び込んでいったのは他ならないオコリザルだ。 一瞬で氷づけになっちまったけどな。 それでも、負けて傷ついても、 瀕死状態になってもいつもあいつは、 『ははは、やっちまったぜ』 と眩しい笑顔の一言で済ませた。 …でも、その姿を見るたびに俺の胸はどこか痛んだ。 それは顔には出さないがみんなの心の中も似たような感じになったはずだ。 オコリザルはみんなを勇気付けても、 先頭に立って守ることはあっても、 あいつは誰の協力も借りず一人で戦った。 その信念を真っ向から否定する勇気が俺には無かった。 それを否定することは、オコリザルの戦いすべてを否定するということ、 そう思ったら何も言いだせないさ。 それからだった。 俺は相手の弱点のタイプだけを出して戦うようになった。 弱点だけ、それ以外は絶対に戦闘に出させない。 その方が効率的だし何よりも、みんなが傷つかない。 俺はオコリザルやみんなに、これ以上瀕死の傷を負わせたくなかった。 でも同時にそれは、 得意なタイプの少ないオコリザルから戦う場を奪うことになるのだと、 わかっていたとしても。 「誰よりも、他の誰よりも強くならねえと、 みんなを引っ張っていこうと思った。 …でも駄目なんだ。 俺はフーディンには絶対勝てない、 フシギバナのようなまとめるリーダーシップもない、 ギャラドスのように海を渡れないし、空も飛べない、 ウインディのような速さもない、 ましてレアコイルのような特殊能力なんてない。 あたいにあるのは…この拳だけなんだ。 マスターがあたいを出さなくなって、できることもなくなった」 オコリザルが顔を向けるのは朝日を隠す大きな岩。 その視線には怒りも、憎しみも無く、 ただ静かな静観があった。 ただ一言、戦闘に参加させろって言えばいいのに、 こいつは…俺が戦いを奪っても何も言わず、 自分の役割を、戦うという役割を果たすために…まってたんだな。 俺が俺の指示で戦うのを待ってたのか。 「この岩があたいの…限界、 崩せない壁」 オコリザル、それは違う。 違うんだよ、何でお前は一人で、 こんな旅の最後の最後のタイミングまで弱音なんてはかず、 そんな意地なんて張りやがって、 なんだよそれ。 今、ここで何か言わないとオコリザルはもう戦えない。 オコリザルにただ戦ってほしいんじゃない、 俺は…今のオコリザルを俺は見たくない、 一人で突っ走るこいつを見ていられない。 「そんなこと――」 「限界って便利な言葉ね」 急に身体が中を浮かび、あの岩から少し離れた場所で身体が地面に落ちた。 膝の上にいたオコリザルは俺が地面に当たった後、俺の上に落ちてきた。 ここまで俺達を運んだ不可視の力…、超能力。 これは…ねんりき!? 「ふ、フーディン!」 俺達をここまで運んだのはフーディンのねんりきだった。 フーディンの後ろにはいつものメンバーがそこにいた。 「おはようございます、マスター、…それにオコリザル」 「び、びっくりしましたよ。 よな…あ、朝起きたら二人がいなくなっていて」 「「「大丈夫ですか、(マスター)(オコリザル)(貞操)!」」」 「…こんな誰もいない場所で二人っきり、 …どきどき」 フーディン、ウインディ、レアコイル、そしてギャラドス…。 オコリザルも驚いている様子だった。 ここはリーグのセンターから数十分も離れていて、 数ある岩のある場所からひとつ。 まさか、こいつらも俺みたいにずっと―― その中でフシギバナが一歩前にでてオコリザルの様子を少し見た後、 俺に顔を近づけ、数十センチ手前まで顔を近づける。 「マスター、オコリザルはこれほどまで疲労しているが、 誰がこんな姿に?」 「え?ええっと――」 必死になって言い訳を言うか言うまいか悩んでいる時、 フシギバナの眼はちらちらと岩の方を向いているのに気づく。 有無を言わせぬ眼で訴えているのが俺にもわかった。 「…あれだよ、あの岩」 この視線に負け、俺はあの岩を指差した。 全員の視線が岩へと移る。 すでに夜も明け、太陽の光にさらされた巨大岩。 オコリザルの超えられない壁。 朝日の光で岩は照らされ、 オコリザルの格闘の後が刻まれていた。 表面から中心にひびは入っているものの、岩の中心部を砕くに至らない。 その何度も何度も拳で刻まれた跡は、オコリザルの必死の抵抗のようで、心が痛んだ。 「ふーん」 「うわぁ、これ全部オコリザルの手形?」 「「「すごぉ~い(痛そうです~)(うわ、岩に血がついてる!)(…血が飛び散るほど激しく)」」」 「……」←何も言えない位驚いている様子。 みんながみんな一長一短の驚きを表現する中、 オコリザルはただ何も言わず黙ったままだった。 そんなオコリザルの様子に気づいたのか、フーディンはオコリザルの近くまで歩く。 オコリザルもフラフラと足元もおぼつかない様子だが、それでも立ち上がり向かい合う。 「…なんだよ」 まだ涙の消えない泣き顔だが、それでもフーディンに向かい合う。 「どうしたの、その情けない顔。 もしかしてあの岩を崩せないのがそんなにくやしかったかしら?」 フーディンの視線を受け一瞥するが、 返す気力が無いのかすぐ視線をそらす。 「…ほっとけ」 昨日よりはすっきりしたように思えたが、 まだいつもの騒がしさとは程遠かった。 「あらあら随分、威勢の弱いこと。 たかだかあんな岩でボロボロになるなんて、あほらしい」 「……っ!」 フーディンに返す言葉が見つからないのか、 何も言わずオコリザルは視線をそらした。 またか、…また攻めるのかフーディン! これ以上オコリザルを攻めるのはいくらお前でも許せないぞ! 「フーd、…ん?」 急に服の裾を引っ張られ、後ろを振り向いてみると、 フリーザーが笑顔で右翼を自分の口に当て、俺が話すのを制した。 今は黙っててあげて、ね? そんなフリーザーの声が聞こえたような気がした。 「まったく、岩なんか壊す意味なんてないのに、 そんなに怒りをぶつけたいなら私達にぶつけるいつもの威勢はどこにいったのかしら。 いつまでもそんな…なさけ、~~~ああもう!イラつくわね! 泣くな、この脳筋!」 ポカッ 話をしている間にフーディンはオコリザルの頭を軽く叩いた。 その力はいつもの喧嘩の時のような激しさではなく、 小さい子を叱るような感じだった。 「あてっ、 い、いきなり何すんだよ」 「いい、この馬鹿猿! 限界、超えられない、そう考える事自体間違ってんのよ! こんなものあんた一人で壊す必要なんてないし、壊さなくたって先なんか進めるわよ! でも、行く手を阻む岩だったら…!」 フーディンが右手のスプーンを岩の方に向ける。 それと同時に俺の耳元でキィィィンという音が響き始めた。 フーディンがサイコキネシスを放つ前の予兆! ミシミシミシミシッ! あの岩がサイコキネシスの超念力の力で表面から崩れていく。 だがサイコキネシスの力のみでは表面が削れても、中の厚い部分までは削れない。 同時に、何か合図したわけも無いのに他のメンバーは動き出す。 ギャラドスのハイドロポンプ、 ウインディのかえんほうしゃ、 レアコイルのトライアタック、 フリーザーのれいとうビーム、 そしてフシギバナのソーラービーム、その全てがほぼ同時に、 オコリザルが付けた大きな亀裂の入っている場所に一斉に攻撃する。 バギギギギッ! …なんだ、みんなわかってるじゃねえか。 本当に大事なこと、オコリザルに伝えたいこと。 俺が…誤解していたこと。 バガアアアアァァッ! てことは一番のわからずやは俺だった、ってことか。 その空に朝を伝えるドードーの声よりも大きな轟音がセキエイ高原に響き渡る。 こうしてオコリザルが挑戦し、負けた岩はみんなの力で呆気なく崩れた。 「…ふん」 そういってフーディンは顔をそらし、オコリザルに背を向け、離れていった。 「あ、え、…え?」 オコリザルはただこの流れについて行けず、 文字通り固まっていた。 みんなが振り返り、オコリザルを見つめる中、 俺は後ろからフリーザーに突かれる。 俺の役割まで決めているのか、お前らは。 …情けない話だ、俺の役割まで用意して、 こんな場面まで作って、さあ頑張れってか。 …ありがとな、みんな。 例えそれしかできることがなかったとしても、 己の全力を掛けること。 …お前の信念、難しいな。 俺はしゃがみこみ、オコリザルの顔をまっすぐ見つめる。 先ほどの岩の衝撃で、 固まったままのオコリザルは俺の視線に気づいても先の衝撃が抜けず、唖然としたままだった。 そんな状態にかかわらず、俺は息を吸い、オコリザルに伝える。 「いいかオコリザル、よぉ~く聞け!」 「な、なに? な、なんだマスター」 オコリザルはこの展開に流される、ただ流される。 今なら、伝えられる。 「俺達はここに来るまでみんな一緒に辿り着いた。 …違う、みんなだからここに辿り着けたんだ。 みんなをまとめるフシギバナ、 無口だが性格はいいだろうギャラドス、 忠犬ハチ公ばりに頑張り屋なウインディ うちのNo.1のエース兼ツンデレのフーディン、 変な電波を常に放ち続ける訳わからんレアコイル、 そして…」 オコリザルの両肩に手を当て、顔を見つめながら話す。 「どうしようもない暴れん坊で、 自分の信念しか信じて疑わず、 負けるとわかっても逃げずに立ち向かう無謀の者の癖に、 それでも絶対にあきらめない。 …オコリザル、おまえだ」 自分でも随分臭い台詞だとわかっているさ、 でもここで言わなきゃいけない。 ここでこいつに教えなきゃいけない。 「俺は、お前を連れて行く。 今のみんなでリーグに行く、そう決めた」 俺がそう言っても、オコリザルは顔をそらす。 「で、でもあたいは…戦う事しかできないし、 ドラゴンの硬さも崩せないし、 フリーザーの方が――」 あ~もう!こいつは、 こういうときに限ってどうしてそんなにうじうじしてるんだ! 「この分からず屋! 強い?弱い?属性? 知ったことか! 俺は、お前がいいの! お前がじゃなきゃリーグを突破しても意味が無いんだよ!」 つい勢いで力いっぱい抱きしめる。 ピキッ 周りの空気が一瞬、零度近くまで冷えたような気が…、 で、でもそんなの関係ねえ! 「俺は、リーグで勝ちたいからお前と行くんじゃない! お前と一緒に勝ちたいからリーグに行くんだ!」 「……。」 ここまで言い立ててきたが、 先に俺の方が頭が冷えてきた。 あまりの勢いでしゃべったのはいいが、肝心のオコリザルが何も反応を返さない。 ただ顔と眼が赤く、それもトマトのように真っ赤に染まっている。 ま、まさか説得に失敗!? それともまた泣かせちまったのか。 なんとも言えない空気の中、ようやくオコリザルの口が動いた。 「……あ、あり、あり、あり」 オコリザルは泣きながら、 それでも必死に何かを伝えようと涙声で、 その言葉を言った。 「ありがとう、ま”す”たー、…み”んなぁ!」 そしてオコリザルは泣いた、 それはオコリザルがマンキーの頃から付き合ってきた俺でさえ初めて見た、 オコリザルの本当の泣き顔だった。 それからしばらくの間オコリザルは俺の胸の中で泣き続けた。 その涙が止まるまでずっと泣き続けた。 ―――― 一ヶ月後 そこには笑顔で庭を走り回るオコリザルの姿が! 「あのときはほんとに駄目かと思ったよ」 「もう二度と巨大岩を崩すことに挑戦なんかしないよ」 「変な妄想を口から溢れて出すの、止めて下さらない?」 「はい、すみません」 妄想が止まらずいつの間にか口から言い出していた俺をフーディンは叱った。 レアコイルの汚染がここまで広がってきたか。 あの日から地獄だった。 後悔はしていない、 でもあんなに張り切られるとは思ってもみなかった。 その日の昼には元気を取り戻したオコリザルは今まで以上のハイテンションでみんなを無理やり特訓を始めさせた。 朝の早朝ランニング、トレーナーバトルでは先頭を無視してバトルと聞いたらすぐに飛んで出て来るようになり、 チャンピオンロードの萌えもん相手に大喧嘩し、洞窟がゆれたのもいい思い出だ。 夜は寝る前まで格闘技の底上げ、兼新たな作戦や熱血のテーマソングについてのミーティング。 朝は起きたらレアコイルの恥ずかしい俺の台詞の目覚まし…、 特訓に全く関係ないのもあるが、今まで異常に忙しくなったのは本当だ。 でも、オコリザルは無茶をして勝とうとすることは無くなった。 ピンチになると、すぐにみんなの手を借りたり、逆にみんなからも助けを呼ばれるようになった。 おかげで以前よりも、みんな今までとは違う意味でも強くなった気がする。 それはきっととても単純なこと、 みんなで戦うことを思い出せたから。 一人で一体を倒せないなら、 みんなの力を合わせて勝つことを、もう一回思い出せたからだ。 それを本当の意味で教えてくれたのは…フーディン。 一番偉そうにしているわりに、結局一番みんなを気に掛けているあいつは流石だな。 でも、あいつに頼ってばかりじゃいけない。 俺だってそうだ、戦法や技を考え、あいつらが気楽に勝てる作戦くらい簡単にひねり出せるようにならないといけない。 今まで以上に俺がみんなを信じないと、四天王や…ここに先に来ているだろうジョンには勝てない、きっと。 ……ん? ……ジョン? いや違う違う、確か…シゲ……ハル? だったっけ?え~っと…誰だっけ? 誰か忘れているような気が…まいっか。 まあ、何にしろ、俺は今再びここに、萌えもんリーグへの入り口に再び立っている。 今度は前のようにはいかない。 もうみんなが倒れるようなことには絶対にしたくないし、そんなことさせない。 今度はみんなで勝つ、勝ってみせる! バシッ! オコリザルが両手にはめているボロボロの…、でもどこか輝きを放つグローブを勢いよくうならせ、 右手をリーグの入り口に構え、大声で宣言した。 「おおっっしゃぁぁぁ!! 四天王ぉ!首あらってまってろやぁぁ!!!」 「またうるさいのが…。 いい加減場を読むことすらできないの、この脳筋」 「ああっ!なんだとこのツンデレ!」 「そんなでかい口で大声上げないでくださらない、耳障りでしかたないわ。 あとツンデレはやめてくださらない、ツ ン デ レは」 「あ~~もう、またはじまったぁ。 もうマスター、マスター! 何とかしてくださいよ~」 「「「この二人の仲は永遠に変わりそうにないですね(犬猿という意味で)(うさぎとかめ的な意味で)(百合ゲラー的な意味で)」」」 「……二人の仲は永遠に」←どこか満足気な様子 「で、でかい口だあ!? く~、こ、このツンツンツンツンデレ!」 「な!つ、ツンを4回も言ったわね!」 「4回がなんだ!、 何度だって言ってやるぞ、このツンツンツンツンツンデレ!」 「5、5回までも…! こ、この脳筋!暴れ猿!なめ猿!無能猿!ヤンデレ(ヤンキーデレ)!」 「い い 加 減 に し ろ 、 お 前 ら は !」 「あらあらこれはいつも騒がしいトレーナーのジャックさん、 ここはリーグ会場といっても萌えもんセンターを兼ねてるんですからね。 耳かっぽじってよおくきけこのダラズ。 センターの前では お 静 か に お願いします」 「げぇっ!ジョーイさん!! す、すぐに鎮圧致すであります!」 「…やれやれだぜ」 フシギバナが静観する中、わいわいがやがやといつもの奴が始まる。 この様子じゃ、誰が来ても、どんな萌えもんがでても、どんな強い奴がいようとも―― 負けるわけがないな! きっと、いや、絶対、…多分(汗)。 と、とにかくさっさと行くか! 「い、行くぞお前ら。 とっととボールに戻れ」 その俺の一言で、一部不満を言い続ける奴もいながらもみんな大人しくボールに入ってくれた。 「へーん!あたいは知ってるぜ、ずっと前にスプーン2つ眼に当てて――」 「ななな、いきなり何ふざけた事言い出すのよ!だだだ、黙りなさい!」 あのー…まだやってるんすか。 もう扉開いてるんですけど…。 こうして俺達は再びリーグ戦へ向かう、 一歩、そしてまた一歩、俺達は進む。 今度こそ勝つために! こうして再び萌えもんリーグに挑戦するジャック。 果たして、彼らはワタルに勝つことができるのか。 そしてリーグ優勝をその手につかむことができるのか。 リーグ優勝を目指す彼らの冒険はまだ続く。 続くったら、続く。 To be continued...(?) 「そういえばマスター、オコリザル。 まあ期待していないし、敢えて聞かないでおいてあげたんだけど、、 結局ドラゴン対策はどうなったのかしら?」 「「あ」」
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「あ~気持ちい~な~マスタ~」 「そうだな、やっぱり冬場に温泉は王道だ」 「だよな~、来てよかったわやっぱ しかもこの後の酒がまた美味いんだってなぁ?」 「島名産の地酒が用意してあるそうだ、楽しみだな」 「全くだ、旅の疲れが癒えるなぁオイ お、見ろよマスター、あれ、野性の萌えもんじゃねえか」 「さっき張り紙があっただろ、山の方から下りて来てるんだってな ジュゴンなんかもう打ち解けて話してるぞ」 「そうだなぁ、いや全くもって色々な意味で実に開放的だよなぁ、マスター?」 「色々な意味ってのが大体理解できるが俺はそんなにジロジロ見たりしないぞ」 「あんれま、せっかく野性の萌えもんの裸がタダで見られるっつーのに つまんねぇ性格してんなぁ、それともあたいらに気を使ってるとかかい?」 「男女別の大風呂でいいと思ったのに、 無理やり混浴を貸切にして押し込んだのはお前らじゃないか」 「けっ、男が混浴の二文字をガン無視するたぁどうかしてるって話だぜ」 「普通はビビって入れないだろ混浴とか、常識的に考えて ……いやしかし、この光景は、改めて見ると凄いな」 「へっ、それならちょいと声でもかけてみるかい? あのニドリーナとかマスターをちょっと気にしてるみたいだしよ、なぁマスター?」 「……そう思うんだったらその、ちょっと離してくれないか? 声かけようにも、身動き取れないじゃないか」 「何言ってんだい、絶対やーだね、離してやらねぇよ この風呂の中のどの萌えもんよりあたいが勝ってることを マスターに文字通り体で、証明してやるんだからなっ、マスター?」 「全然ゆっくりできない……」 「そういえばこの温泉乳白色だからバレることはないぞ、マスター」 「なにが大丈夫なのか知らないフリしてやるからちょっと黙れお前」
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- 大みそか午後10時・マサラタウン・マスターの家・自室、こたつを囲んで - ピカチュウ「マスター、今年もあとちょっとだよ!」 マスター「ああ、そうだなピカチュウ」 フーディン「しかし、お母様の年越し蕎麦は絶品だったね。あんなものそうそう食べられる機会はないよ」 ロコン「このみかんもおいしいです」 マスター「いつも義母さんが箱ごと買ってくるんだよ…義父さんがいない時は今まで二人でひと月近くかけて消費したってのに」 シャワーズ「そういえば、マスターのお父様はいったい何のお仕事をされているのですか?」 マスター「まぁ、俺と同じトレーナーだな。一応、セキエイリーグ最長防衛記録持ちの元チャンピオンだ。 今はどっかのリーグで助っ人防衛したり、どっかで講演したり、修業したり、弟子育てたりしてるらしい」 5人「「「「「えーっ!?」」」」」 マスター「すごい人と言えばすごい人なんだろうけど…俺からすればただの変なオヤジにしか見えねぇな。 そもそも俺みたいな犯罪組織幹部の息子を拾って育ててくれる時点で変っちゃ変なんだけど」 フシギソウ「でも、ある意味その人のおかげなんだよね、ボク達と御主人さまが出会えたのは」 マスター「まぁ…そうだな」 フーディン「その人に会った時にはお礼を言うべきかもしれんね。 それじゃあマスター、お母様はお父様とどういう知り合いかたをされたんだい?」 マスター「あぁ、どうやらあの二人は小さい頃から仲がよかったらしいな。所謂幼馴染って奴だ。 義母さんも昔はトレーナーやってたらしい。当時の手持ち萌えもん達は、ほとんど義父さんの仕事を手伝ってる」 シャワーズ「プクリンさんやウィンディさんも、お母様のパートナーだったのですか」 マスター「そうみたいだな。俺がこっちに来た頃はずっとあの子たちに面倒見てもらってたから…」 フシギソウ「マスター、このメモって何ー?」 マスター「ん、…なんだこれ?」 『お題 キャラ紹介をしなさい。一人に対して他の全員がそれぞれ印象を述べよ』 マスター「な、何だこのメモ…いたずらか?」 カーン! マスター「でべしっ!!」 シャワーズ「マスター!?」 ピカチュウ「大丈夫、マスター!?」 ロコン「おねえちゃん、これ…」 フーディン「…金だらいだな、どう見ても。何というか…古風だな、いろんな意味で」 マスター「痛ってぇ…これはもうキャラクター紹介するしか無いみたいだな…」 ・マスター マスター「じゃあ、まずは俺からか」 フーディン「まぁ当然だが、私達5匹のマスターだな。年齢は…」 マスター「10代後半とだけ言っておく。身長、年齢ともに普通だな。どこにでもいる萌えもんトレーナーだ」 ピカチュウ「オーキド博士に依頼されて、萌えもん図鑑完成のための旅をしてる凄い人!」 フシギソウ「その当時はボクもフシギダネで、3匹の中から御主人さまが選んでくれたんだよ!」 シャワーズ「とっても優しいお人で、ロケット団に追われていた私を助けてくれました!」 ロコン「おこると、こわいです…わたしたちはおこられたこと、ない、ですけど…」 フーディン「どことなく普通のトレーナーとは違う何かを感じるね。私はそこに惹かれてパーティに入ったのだけど」 マスター「OK分かった。それ以上言われると恥ずかしくて死んでしまうからホントに止めてくれ」 フーディン「何気にあっちの方も…結構凄いよね」 フシギソウ「う、うん…」 シャワーズ「ですね…」 マスター「ホントお願いだからやめてくれ」 ピカ・ロコ「???」 シャワーズ「今のところ、バッジは7つ、クリムゾンバッジまで。…図鑑のデータは100種類ほどですね」 フーディン「持ち物は…結構普通だね。薬類・ボール・自転車・つりざお・etc… マスター、炎の石と雷の石はいつ使うつもりなんだい?」 マスター「あー、それか?できれば技を一通り確認してからのつもりなんだけど。 今の状態でも十分強いからな、ロコンもピカチュウも」 フーディン「なるほど。…まだ進化はしばらくお預けだね」 ピカチュウ「えー」 ロコン「はい…」 シャワーズ「そういえばマスター、今までかなりの数の萌えもんをゲットされているみたいですけれど、 なぜ私達を使っているのですか?」 マスター「…何でだろうな。…まぁ、持ち運べるボールは6つまでだしな…属性のバランスなんかもあるけど、 基本的には俺の印象と言うか好みと言うか…相性みたいなもので本能的に決めてる。 萌えもんトレーナーってのは大抵がそういう選び方らしいしな」 フーディン「まぁ、場合によってはボックスから6匹目を呼び出していることもある訳だな。 ラプラスやじんすけ君、プテラ、カビゴンがよく入るね」 ・フシギソウ マスター「次はフシギソウな。俺が旅を始める時にオーキド博士からもらった奴だ。 当時はフシギダネだった。ピカチュウが入るまではほとんどこいつと二人旅だ」 フーディン「パーティ内唯一のボクっ娘だな。私達の中でレベルは一番高いのでは?」 シャワーズ「メイン技は、ねむりごな・はっぱカッター・やどりぎのタネあたりですね。 …とっくにもうフシギバナになっていてもおかしくないと思うのですけれど…」 マスター「たぶん、次の作品の時間軸によっては進化してるんじゃないか?ピカチュウやロコンも」 ピカチュウ「マスター、それ何の話?」 マスター「後は…基本的に器用だよな。料理もうまいし」 シャワーズ「背も私達の中では一番高いですよね」 ロコン「むねも、おっきぃ…です」 フシギソウ「え、ちょっとロコン、何言ってんの!?」 フーディン「ふむ…マスター、前回は結局私達全員の裸(タオルあり)を見た訳だが… 主観ではどんな感じだい?何とは言わないけれど」 マスター「…やっぱりそう来るか。怒られそうな気がするが…俺の見た感じでは、 フシギソウ>シャワーズ≧フーディン>>ロコン>ピカチュウだったな。 …まぁ、年少組はしょうがないよな。何がとは言わないけれど」 ・ピカチュウ ピカチュウ「はーい!次はあたし!」 マスター「ご覧の通り物凄く元気な子です。トキワの森で捕獲した訳なんだが、 捕まえた当時は全然懐かなくてな…指は噛まれるわ、電撃落とされるわ。 まぁ次第に慣れて行って、ハナダにつく頃にはもう今みたいな感じだったなあ」 フーディン「まぁ、今でもうちのメンバーの中では一番問題児というか…トラブルメーカーだな」 シャワーズ「いつでもロコンと一緒にいますよね」 ロコン「ピカチュウはいつでも楽しそう、です」 フシギソウ「…正直いって、前回もそこまで出番なかったから話すべきことがあんまりないよね」 ・ロコン シャワーズ「マスター、次はロコンですよ」 マスター「ちょっとした事でマサキの所で預かったんだけど、完全に懐かれてマサキに頼んで譲ってもらったんだよな。 見た目よりずっと強いから、けっこう役に立ってるんだが」 フーディン「慎重を通り越して臆病なのが玉に瑕、と言ったところかな。意思はなかなか強い子だよ」 ピカチュウ「髪の毛がすっごくふかふかで、触ると気持ちいいの!」 フシギソウ「もうちっちゃくてふわふわで、抱き心地最高だよね!」 ロコン「ますたー、またこんど、あたまをあらってくれますか…?」 マスター「あ、ああ…また今度な」 ピカチュウ「ロコンずるいー!マスター、あたしもあたしも!」 フシギソウ「あー、ボクもボクも!」 シャワーズ「…あの、マスター…できれば私も…」 マスター「お前ら…(滝汗) …あれ、フーディン?…大丈夫か、なんか顔が赤いけど」 フーディン「…いや、ちょっと、前回のマスターのSっぷりを思い出してしまって…」 ・フーディン フーディン「ふむ、次は私か。もともとはナツメの元にいたのだが、ジムに挑戦してきたマスターに興味を持って、 無理やりついて行っている」 マスター「当時はユンゲラーだったんだけど、通信交換でフーディンに進化したって事だな」 ピカチュウ「フーちゃんはすっごく頭いいよね!」 フシギソウ「バトルでもすごく強くて、エスパー技で敵を圧倒してるね」 シャワーズ「私達のまとめ役や目付け役を務めたり、マスターの補助をしたりと、一番頑張ってますよね」 ロコン「フーディンおねえちゃんは、すごいひと、です」 マスター「あまりに有能すぎて、時々俺の立場がないんだよな…。実は結構意地悪だったり、 人(萌えもん)をからかって楽しんでたりするし」 フーディン「人聞きの悪い事を言わないでくれたまえ」 マスター「けどその反面、攻められると案外弱いってのも分かったけど」 フーディン「うっ…」 マスター「妙に(ピーー)が(ピーー)だし、この前なんか(ピーー)したりするし…」 フーディン「わ、わぁぁぁっ!?ここは全年齢なんだぞ、危ない発言は止めーっ!」 シャワーズ「いえ、自動的にフィルターが入ってるので、私達には聞こえないんですけれど…」 ・シャワーズ マスター「最後はシャワーズだな。ロケット団につかまりそうになってたイーブイを俺が助けて、 そのままパーティに入れちまったわけだ。水の石を使って進化させた」 フーディン「おそらく私達の中では、最もマスターに対する忠誠心は強いだろうな」 シャワーズ「今だから言えるんですけれど…あの時は本当にもう駄目かと思ってたんです。 そんなときに私を助けてくれたマスターは、私にとっては『白馬の王子様』みたいな存在です」 フーディン「…それは、まぁ…なんというか、熱いね」 フシギソウ「ひゅーひゅー!」 ピカチュウ「ひゅーひゅー!」 ロコン「ますたー、うまにのれるんですか…すごいです」 マスター「いや乗れないけどな。まぁ、俺はもともとロケット団は死ぬほど嫌いだったから… 半分くらいあてつけのつもりでイーブイを保護して、そのままアジトをつぶしたんだが」 フーディン「…それはもう当てつけとは言うまいよ」 フシギソウ「前回のヒロインだったんだよね」 シャワーズ「え、ええ…まぁ一応。ちなみに、あのときは『とける』を使ってあらかじめ浴室の中に隠れていました」 フーディン「マスターの入浴も覗き放題だったわけだ」 マスター「…別に、見ても面白いものじゃなかっただろうに」 シャワーズ「………」 フーディン「当人はこんな感じで顔真っ赤なんだけれどね」 マスター「とりあえずはこれで全部か…」 フーディン「最後の方、ピカチュウとロコン寝てしまったようだけれど」 マスター「別室の方に寝かせてくるか…すぐ戻るから」 シャワーズ「フーディン、…今部屋の隅にこんなものがあったんですけれど」 フーディン「ん…飲料か?なんか変わった匂いがするが…毒ではないようだな。カップもあるし、飲んでみようか」 シャワーズ「…勝手に飲んでも大丈夫でしょうか?」 フーディン「マスターは飲むつもりのものをこんな場所に置いておく人ではないな。 フシギソウ、君も飲むといい」 フシギソウ「うん、飲む飲む!シャワーズも飲もう!」 シャワーズ「え、ええ…けど、このラベルに書いてある『まむし』って何なんでしょうね…」 フーディン「さぁ?せっかくだから、乾杯でもしようか」 「「「かんぱーい」」」 マスター「…ウィンディと立ち話してたら遅くなっちまったな…みんな怒ってないといいんだけど… …って、酒臭っ!なんだこれ!?」 フシギソウ「あ、御主人さま…」 シャワーズ「マスタぁ、おかえりなさいー…」 フーディン「やぁ、遅かったねぇ、うふふふふ。もう半分くらい飲んでしまったよ、ふふふふふ」 マスター「お前ら…ってか、何だよその『まむし』って!どう見ても酒じゃねーか!しかも超キツイやつ!」 シャワーズ「だってぇ、マスターの部屋に置いてあったんですよぉ? マスターも一緒に飲みませんかぁ?」 マスター「いや、俺まだ飲める年齢じゃねぇっていうか、なんでそんなもんが俺の部屋に!?」 フシギソウ「御主人さま…」 マスター「フシギソウ、なんで俺の体を蔓で縛るんだよ、そんでもってその手に握ったでっかいマグカップは何だよ!?」 フーディン「そういえばマスター、知ってるかな?一年の初めにする(ピーー)の事を、姫はじめって言うらしいよ?ふふふふふ」 マスター「それと今の状況に何の関係があるんだよーっ!?」 シャワーズ「年少組は寝ちゃった、今は深夜、あと一時間もしないうちに2008年… ついでにこのお屋敷、壁も分厚いし広いから音も伝わりにくい、後ろにはマスターのベッド… ここまでいってもまだわかりませんかぁ?マ・ス・タ・ぁ?」 マスター「まさかお前ら…やめろ、そのカップを俺に近づけるな!」 フシギソウ「シャワーズ、はいこれ!鼻は塞いじゃうから、遠慮なくやっちゃって!」 シャワーズ「はーい♪さぁマスター、覚悟してくださいねー?んっ…」 マスター「や、やめ…うんっ!?、ぐっ、ごくっ…」 シャワーズ「ん、ちゅ…はっ…マスター、おいしいですかー?」 フーディン「…って、あれ、マスター?」 マスター「…ふ」 マスター「ふふ、ふふふふふふふ、ふはははははははっ!!」 ズズズズズズズズズ… マスター「まったく、お前らは…そこまでして俺にいじめて欲しいのか?」 フシギソウ「…シ、シャワーズ、御主人さまの雰囲気がなにか変わったんだけど」 シャワーズ「で、ですね…あと、フーディンがものすごく怯えてるんですが」 フーディン「し、しまった、また覚醒してるーっ!?」 マスター「特に、フーディン?お前は前も俺にお仕置きされたのに、まぁだ懲りてないみたいだよなぁ?」 フーディン「ひ、ひぃっ!?」 マスター「いいだろう、今夜はお前ら三人纏めて年越しついでに徹底的に可愛がってやろうじゃないか… 一応言っとくが、今更謝ってももう遅いぜ、お前ら… 覚 悟 し ろ よ ?」 シャワ・フー・フシ「「「え、や、あの、きゃあぁーーーーっ!?」」」 おしまい。 あとがき。 すいませんすいませんホントすいませんでした。 年越しのために小ネタとキャラ紹介しようと思ったんですが、なんで最後こう言う展開になってるんだろう。 なんかもうずっとオチがこんな感じになりそうな予感がします。そうならないように頑張りたいけれど。 それでは、また来年お会いしましょう。 読んでくださって、ありがとうございました。皆様、よいお年を!
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前回のあらすじ イワヤマトンネル突入 マスター「ひゃっはぁ!久々の洞窟だぜぇ!! って暗ぁッ!?」 ピカチュウ「ちょっと、なんにも見えないじゃない。」 ギャラドス「うっわ、見渡す限り真っ暗闇だ」 なんじゃこりゃ。 五分の魂を見せることすら叶わんばかりに一寸先が闇だ。 こっちはただでさえ、視力が半分ぐらい回復してきたところだってのに 勘弁してほしいよ・・・ フシギバナ「みんなー、どこー?」 ピカチュウ「ここよー」 ギャラドス「俺はここだぜー!」 マスター「ここだよー!www」 がばっ フシギバナ「きゃっ!?」 うむ、この感触と匂い、間違いなくフシギバナたんだクンカクンカ マスター「大変だ!こうもりの群れが!バサバサバサバサ!wwww」 フシギバナ「や・・・やめてください!」 ギャラドス「バレバレだっつーの」 フーディン「皆さん、落ち着いて。 ピカチュウ。フラッシュを使ってください。」 ピカチュウ「あ、そっか。それ!」 おー、明るい。とりあえず周りの壁や人物像等々の識別はできるようになった。 これでだいぶマシになったね。 マスター「おー、明るくなった。」 フーディン「これで、過度な支障はなくなったはずです。」 マスター「ナイスピカチュウ。これで俺達は先に進める。 さぁ、がんばろう!ゴールへまっしぐらだ!!」 フシギバナ「マスター、そろそろ離してくださいー・・・」 ギャラドス「いつまでフシギバナにひっついてる気だ!」 ゴンッ! マスター「パオーン!」 ピカチュウ「ハイハイ、とっとと進むよ」 いてて。頭がじんじんするよぅ。 んじゃ、ピカチュウたんの言うとおりとっとと先に進むか。 マスター「なんでこんなところにもトレーナーがいるんだろうな。」 ギャラドス「修行だろ、多分」 ピカチュウ「フラッシュなしでよくいられるよね・・・」 よーし、いつものように倒しまくるぞー ・ ・ ・ 「萌えもんファイトー!レディーゴー!」 マスター「頭壊されたら失格な!」 ピカチュウ「死ぬわ!」 ギャラドス「地球がリングだ!」 「家にいるときは萌えもんのイラストとか描いてる」 マスター「イラスト今持ってる?」 「持ってるよ」 マスター「是非見せてください」 「どう?僕のヤドンなんだけど」 マスター「エロイwwwwww」 「メイドコスのたくし上げは至高だと思う」 マスター「同意!同意!同意!123456同意!」 ギャラドス「戦え!」 「あの・・・萌えもんコスプレ知ってます?」 マスター「萌えもんにコスプレさせる人なら知ってます」 「いえ、私たちがコスプレするんですよ、萌えもんの」 マスター「お・・・おもしろそう・・・」 ピカチュウ「間違いなくキモいからやめて」 「俺の萌えもんテクニックでひーひーいわせるぜ!」 マスター「俺のテクニックもすげーぜ? なにせ、俺が萌えもんに近づいただけで 皆ウジ虫を見るような目つきになるんだからな!」 「俺なんか触れただけで、顔面パンチだぜ!」 マスター「俺は、顔面パンチどころか視神経捻られたぜ! 今も後遺症が残ってるんだぜ!」 「まいった!お前の方がテクニシャンだ」 しょうぶにかった! ギャラドス「いや、戦えよ」 「萌えもん図鑑作ってる?くそう!僕もやりたい!」 マスター「ほーれほーれうらやましいだろwwww」 「ちくしょう・・・!ちくしょう・・・!」 ピカチュウ「大人げない」 フシギバナ「なんか変な人いっぱいいるね・・・」 ピカチュウ「マスターみたいなのがうじゃうじゃ」 マスター「ここはなぜか居心地がいい・・・」 フーディン「インドア派に受けがいいみたいですね」 ここで出会ったトレーナー達・・・皆、強敵(とも)と呼ばせていただく!! ギャラドス「うら~かかってこーい。」 フーディン「早いところ潰してしまいましょう」 マスター「ヒドスwwww」 ・ ・ ・ 「やぶれたのか」 「ああ・・・僕くたびれた」 「まけちゃった」 「しょうがないですね」 「どーんと!こっちがやられた!」 「おいらの負けだ」 「やるなあ」 「やーん・・・!がんばったのに」 「おっとっと!パワー負けしたか!」 「ああもう!くやしい」 「・・・暗くてよく見えないんだもん」 「でなおしてくるわ」 「もう萌えもんないわ」 ピカチュウ「こ・・・これで全部?」 ギャラドス「さすがに・・・疲れたぜ」 みんな疲労困憊な様子。だが、トレーナー達と戦ってる内に いつの間にか洞窟の出口までたどり着いていた。 マスター「サンラーイズ!お日様やで!」 ピカチュウ「あー、照らすの疲れた!」 フーディン「ですが、萌えもんバトルはまだ終わっていないようですよ」 マスター「うえあー、こっち側のふもとにもトレーナーいるようですな。きついっつーの!」 フシギバナ「きっとラストスパートだから皆がんばろ!」 ギャラドス「メンバーで一番戦ってるってのにフシギバナは元気だなぁ」 フーディン「毎日の苦労が彼女の体力を底上げしたようですね。」 フシギバナ「そ、そんなに苦労してないよー」 マスター「俺のおかげだ!」 ギャラドス「氏ね」 ・ ・ ・ 「・・・・・・体調が悪いから仕方ないわ」 「ああー!大事な萌えもんちゃんが!」 「すーはーッ!あー負けたわい!」 マスター「よーし!萌えセンにダーッシュ!」 幸い、こっち側はトレーナーが少なかった。 俺達は萌えセンに駆け込み体力を回復した。 さて、シオンタウンに到着した。 これからどうするかな。 続く・・・
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君にも見える トキワの森 遠く離れて リーグに一人 リーグ制覇の使命をかけて 四天王まで あとわずか マスターの指示を胸に秘め 帰ってきたぞ 帰ってきたぞ バタフリー 想いを篭めて 狙った敵は とくこう技の おくりもの 空中舞って 銀色の風 懐切り込み サイコキネシス リーグ制覇を果たすため 帰ってきたぞ 帰ってきたぞ バタフリー 大地の上に 崩れる萌えもん 戦いすんで また一歩 はるか彼方に見据えるものは あれが あれが チャンピオン 帰ってきたぞ 帰ってきたぞ バタフリー 「以上、『帰ってきたバタフリー』 作曲は 嫁に3939氏改め 鳥嫁氏でした。 …よかったな、バタフリー」 「こんないいものを…恐れ入ります。ありがとうございました」 「…では、本篇をどうぞ!」 『さぁ、第79回となる萌えもんセキエイリーグ、予選大会がついに始まりました! 今回の予選は、パートナーとともに1人一つ用意された聖火を守りながらチャンピオンロードを抜けて、 大スタジアムの聖火台に焔をともす速さを競うサバイバルレース!はたして、何人が生き残り、夢の本戦へと進むことができるのでしょうか!』 「…始まったな」 「やな。なかなか面白そうな事しとるやん?これやったら予選出るのも悪くなかったかもなー」 「うーん、でもなんか、トレーナーの質がバラバラな気がしますね」 俺達は今、セキエイリーグ本部の用意してくれた宿舎でテレビ越しに予選を眺めている。 今いるのは、シャワーズとフライゴンだけ。他の面々は、外へ出て巨大スクリーンで観戦したいらしい。(フーディンとバタフリーが付き添っているので心配はないだろう) 「たぶん…外見だけ取り繕ったバカだろう。リーグに出たという実績だけでも、それなりの評価は得られるからな。 そのくせ、参加資格はわりあいハードルが低いときてやがる。…そう言う奴らをふるい落とすための予選なんだろ」 「厳しい事言うなぁ、我らがマスターは」 「…ああいうのが万が一生き残ったりしてるとさ、俺は正直気分は良くないな。努力した奴が馬鹿みたいじゃないか」 「けど、それもまた世の中の不公平というか、不思議なところというやっちゃな」 「ま、そうかもな…あと、いい加減離れろフライゴン。シャワーズ、お前もだ」 「嫌です♪」「だって暖かいんやもーん♪」 今の俺は、広い宿泊施設の寝室の一つのベッドに座り、正面のテレビを見ている。その膝の間にシャワーズがいて背中を俺に預け、 背中にフライゴンが抱きついている形…正直、なかなかに前後からいい感触が来てるんだが…それにしたって、軽く暖房も効いてるので暑い。 まだ春先だもんなぁ。毎年このリーグは開催されるが、年によって開催季節が変わる。コンディションの公平性を重視しているのか。 「シード選手でよかったかもな。こうやってのんびり予選を見物できる身分なんだから」 「そうですね。…8つのバッジには、こう言う意味があったんですね?」 萌えもんセキエイリーグ本戦へのシード選手登録条件。それは、 ・ジムリーダーであること ・カントー、ジョウトどちらかの8つのジムバッジをすべて集めること ・国内、別の地方のランキングで特定以上の成績を収めること おおよそこれくらいか。今回のシード権獲得選手は、16+7人。ただし、不参加表明者が二人いる。 サカキと…名も知らない誰かだ。…そもそもサカキは、もうどこかへ高跳びして姿をくらました。 今頃どこかでまた何か企んでいるかもしれないし、案外パートナー達とのんびり過ごしているのかもしれない。どっちでも俺には関係ないが。 「ああ。…お、あの選手のライチュウ、似てねぇ?」 「あ、ホントだ。私達のところと見た目がそっくりですね。同種族だからでしょうか」 「世界には自分と同じ顔が3人はいるっちゅー話やからなぁ…」 3人でくっついたままテレビを眺める。だから暑いってのに。 「てかさ、明日から試合なのに俺達のんきだよなぁ…普通なら、最終調整とかしないか? もう流れと言うかノリでこんな感じだけど」 「大丈夫やて。無理に気ぃ張っても力は出ぇへん。自分のペースでゆるーくやってもええんちゃう?」 「そうですね。下手に気合を入れるよりは、こっちの方が私達らしいかもしれません」 「…ま、そーかもな。そろそろ昼になるし…みんな呼び戻して昼飯にしようか。 フライゴン、荷物持ち手伝ってくれ。シャワーズはみんなを迎えに。…そうだな、フーディンかフシギバナをこっちによこしてくれればいいかな」 「はいな!」 「わかりました」 * * * 「…はい、注文は以上です。はい」 高原内フードコート、『ウインディーズバーガー』。9人分という大量の注文にも嫌な顔一つせず対応してくれる、 店員のウインディの笑顔が眩しい。まぁ少し時間はかかるようなので、番号札をもらって適当な柵を背にのんびりと待つ。 …選手用食堂で食べてもいいんだけど、情報収集の目が常にどっかで光ってやがる。…買物はなるべく俺一人で行くべきかもな。 「ミカン、あたしコレ食べたいな」 「そう…それじゃあ今日はここで買いましょうか、アカリちゃん」 ふと目をやると、白いワンピース姿の少女と、パートナーらしきデンリュウが並んで注文をしているところだった。 …あまり量が多くないからか、ほどなくしてテイクアウトの袋を貰ってカウンターから離れる。 丁度振り返った彼女と、目が合った。 「………?」 「………?」 お互いに曖昧に会釈を交わす。…どこかで見たような顔なんだけどな。 「マスター、知り合いかい?」 「…いや、初対面のはずなんだが…どっかで顔を見た気がするんだよなぁ…」 「ひょっとして、どっかですれ違ったとかちゃうの?」 「んー…違うだろうな…写真か何かで…いいや、そのうち思い出すだろ」 ほどなくして、ウインディが9人分を持って来た。…重そうだ。とりあえず俺が両手に3人分ずつを持ち、 残りを2人に任せる。…フライゴン、なんか熱のこもったまなざしでウインディを見つめんな。たしかにふかふかしてそうだけど。 3人並んで、高原の道を歩く。 俺は両手に袋を、フライゴンは両手で持って少し上を飛び、フーディンは念力で袋を自分の真上に浮かせながら歩いている。 「…マスター、この前雑誌にあったゴシップ記事、知ってるかい?」 「なんだよ?」 「ウインディーズバーガーの裏メニュー。面白いよ?ウェブでバックナンバー探せばあるんじゃないかな」 「あー、それウチ読んだで!ちょっと本気で行きたなったなぁ♪」 …フライゴンが行きたくなる…アレだな。付き合いは短いが、なかなかコイツの性格は分かりやすい。 「ま、その話は食べながらでもできるだろ。冷める前にさっさと戻ろうぜ」 「だね」 「やな」 * * * 全員で適当な場所に座り、テーブルに買った物を広げて皆で食べる。 やっぱり、みんなで食べた方がうまいよな、精神的にも。 今度は寝室ではなく居間。こちらにもテレビがあるので、みんなで予選大会の結果を眺めている。 …どうやら、もうすべて終わっているようだ。 「ん、結構いける。…マサラには、まだないんだよな、この店」 「ライスバーガー…この発想はなかったな…意外と…」 「ん、やっぱこれやね。このポテトの揚げ方が…」 「確かに、独特の感じですね。私には難しいかも」 「どうしても、虫向きではありませんね…おいしいですが、食べにくい。すごく…大きいです…」 「これは食べにくいというか…我としては小さいな。味はいいのだが」 「ライチュウ、そーす、ついて、ます…」 「え、どこどこ?」 「ほら、これこれ。えっと、ティッシュないかなー?」 すごく…カオスだ。 「…!マスター、これ!」 「来たか」 テレビにうつっているのは、本戦トーナメント表。 全選手70人前後が、ずらっと並んでいる。…つまりは、ここに乗っている人間は今年のカントー・ジョウトにおけるトップクラスという事だ。 …まぁ、リーグに出なくて俺たちより相当強いやつらもいっぱいいるだろうけど。 「マスター、君の名前もあるようだよ」 「対戦相手は…アサギシティ、ミカン…って書いてあるな。マスター、しっとる?」 「いや、多分知らない。…けど、ホントにジムリーダーはみんないるんだな。 タケシやカスミ、エリカにキョウ、ナツメ…カツラ…あと、マチスだっけ。ゴミ箱しか記憶になくてな」 「マスター、それはひどいよ…?」 ともかく、試合日程をチェックする。俺達の試合は…開会式の後、第3試合か…早いな。 「明日の…まぁ、昼前くらいだろうか。スタジアムは四天王が入るまでは第2と第3しか使わないらしいから、 普通に考えて午前中になるだろう。朝はしっかり準備しておくように」 『はーい』 * * * 夜。なんとなく寝る前に外に出てみると、案の定廊下の談話室に一人いやがった。 「…寒くないのか」 「ホテル支給のパジャマを甘く見てはいけないよ、マスター」 スタジアムが少し遠くに見える窓。その景色を眺めながら、フーディンと俺は同じソファーに座る。 「マスター」 「なんだ?」 「いよいよ明日だけど…緊張とか、してない?」 「してるさ、凄くな」 今までに経験した事のない戦いだ。観客や、スタジアム、ルール…気になる要素は多すぎる。 …ひょっとしたら、リーグの実力に自分では追いつけていないのではないかという懸念さえ抱いてしまう。 「緊張、って言うのかな。怖いだけかも」 「…私もだよ」 「?」 ふと見れば、フーディンの肩が僅かに震えている。コイツのこんな所を見たのは、…初めてだろうか。 「負ける事が、怖い。実力を出せない事が、怖い。…マスターを、負けさせてしまいそうで、怖い。 いや、単に戦う事が怖いだけかな。…何を言い訳してるのだろう、私は」 「…フーディン…」 …そうだよな、コイツだって戦いは楽しいものじゃない。別に、好きで戦っているわけでもないだろう。 「お前が戦いたくないならないって言ってくれ。…別に、お前達が戦う理由なんてどこにもないんだ」 「戦いたくない、って訳でもないんだけどね。…ただ、流石に今回はちょっと自信が揺れてるだけさ」 「…今までほとんど負けたことのないお前がか?」 「不敗は無敵じゃないんだよ」 「そりゃそうだ。世の中に無敵なんてあってたまるか」 「全くだね」 「…負ける事、傷つくことが怖いのは誰だって一緒だ。俺も、お前も」 「その通りだ。…マスター、明日はよろしく頼むよ」 「任せとけ。みんなで決勝まで行くぞ」 「それじゃ、私はお邪魔みたいだから退散するよ。おやすみ、マスター」 「ああ、お休み。…?お邪魔?」 去っていくフーディンの言葉の意味が分からず部屋の方を振り向くと、一人、そこにいた。 「シャワーズ?」 「…マスター」 すとん、と先ほどまでフーディンがいた場所に腰を下ろすシャワーズ。 「どうした?…眠れない?」 「いえ、少し、寝る前にマスターとお話がしたくて」 「そっか」 先ほどまで隠れていた月明かりが、俺とシャワーズを照らす。夜のスタジアムをぼんやり眺めながら、 なんでもないような話をしていた。 「…とうとう、ここまで来たんですね」 「そうだな。長かったような、短かったような…大変だったよな、色んな事があって」 「でも、楽しかったですよ。少なくとも、私は」 「俺もだよ。お前と一緒にいられて、お前に会えて、本当に楽しかった」 「…マスター、このリーグが終わったら、どうするんですか?」 「考えてない」 「えぇっ!?」 …いや、ホントに思いつかないんだ。 「どうしようかなぁ…ただ、家でニートってのは流石に嫌だからな。まだ冒険を続けるか、 何か仕事を探すかだな。…萌えもん関係の仕事があればいいんだけれど」 「…………」 「シャワーズ?」 反応がない。うつむいているから、顔も見えない。 「マスター…私達は、どうなるんですか?マスターが仕事についたり、新しい旅に出たら…」 「どうするも何も、連れていくに決まってんだろ」 「でも、でも…!私より強い人がいたら、私を置いて行ったりしませんか? …私は、一人になんてなりたくないんです。…それに、私と一緒にいてくれるのはマスターだけなんです。 お願いだから―――」 「うるさい。馬鹿かお前は」 目を潤ませて、体を震わせたシャワーズを思いきり抱き締める。 「誰がお前を置いて行くだと?俺が誰だか分ってるのか?お前を拾ったのは俺なんだ、今更置いて行くかよ」 「で、でも…」 「あぁ、もう!ならこれでどうだ!」 一度シャワーズを離して、ポケットに入れていたある物を取り出し、シャワーズの左の手をとる。 「…これ…?」 「見てわかるだろ、指輪だよ」 「…えっと、左手の…薬指…って!?マスター、ここここ、これ…意味、分かってるんですか!?」 「分かってなかったらわざわざ其処を選んでつけるか普通。…まだ、婚約だけどな。 ちゃんと職業が決まって、身分が落ち着いたら――」 「だ、だって、私萌えもんですよ!?」 「実は俺の義母さんの親も萌えもんだそうだ」 「子供とか、生めませんよ!?」 「忘れてるかもしれないが、俺はあの家の養子だ」 「周囲から、変な眼で見られるかもしれませんよ!?」 「だからどうした。もともと俺は犯罪者の子供なんだぜ?」 「ほ、他のみんなは…」 「実はフーディンとフシギバナには話が通ってるんだ、これが。…別に、今すぐ結婚ってわけでもねーし、 いっそみんなでどっかに住んじまうのも楽しそうだな」 「…私で、いいんですか?」 「何言ってんだ、お前は」 なるべくなら、言いたくない。…恥ずかしいし。けど、言わなきゃ駄目だって分かってる。 「俺は、お前じゃないと嫌だ」 …一瞬、時間が止まったかと思った。と思ったら、いきなりシャワーズの眼から涙が零れおちた。 「……嬉しい…」 「って、おい!?泣くなよ!」 「だって、嬉しいんです。…何か、ホントに一緒にいられるんだな、って…」 「…馬鹿」 「あっ」 ぎゅ、と。もう一度きつく彼女を抱き締めてやった。 「ホントもウソもねぇよ。…ずっと一緒だ、絶対」 「…はい。…明日から私、もっともっと頑張ります」 「そうだな……みんなで、勝つぞ」 「はい!」 * * * 「…来たね」 「来ましたね」 「来ちゃったね」 「来ちゃいましたね」 「…お前ら何してんだ」 「いえ、なんとなく」 「理由は必ず必要なものでもないよ、マスター」 …というわけで、来てしまった試合当日。…俺は今、スタジアムの下、控室にいる。 先ほど開会式も終わって、後は出番を待つだけ。 「…とりあえず、本戦も四天王が入るまでは、3VS3のタイマンの形になる。 第一戦の相手のミカンは、鋼使いだと聞いているからな…出すメンバーを今決めるぞ」 ちなみに、もともと出すメンバーは決めている。 「まず、フライゴン」 「はいな」 「バタフリー」 「はい」 「フーディン」 「了解」 「…みんな色々言いたい事はあるだろうが、とりあえず今回はこの3人だ」 「マスター、どうして私を使ってくれないんですか!?」 シャワーズの問いに、フーディンが答える。 「シャワーズ、それは…死亡フラグ回避のためなんだ」 「はい?」 「たいてい結婚を控えた者が直後に戦闘になると、高確率で死亡するんだ…恐ろしい事に」 「ええっ!?」 「しかしここで戦闘をしなければその確率は格段に下がる!」 「そうなんですか!?」 …俺に聞くな。 『さぁ、ただいまより始まりますのは、一回戦三試合目、 アサギシティジムリーダー・ミカン選手 対 マサラタウンシード選手・クリム選手の試合となります! どちらもかなりの実力者、白熱した戦闘が期待できそうです!』 …実況の声が素晴らしく響く。 空は快晴。時期としては暖かい。…仲間のコンディションも十分。この上なくいい条件だ。 係員に促されて、バトルフィールドへ出る。 フィールドの構造は、俺達トレーナーがいるテラスのようなトレーナーベースから一段下に、 バトルフィールドが展開されている。このフィールド、様々な条件に変化するらしい。…金かかってんなぁ。 『先に入場しますのは、マサラタウン――クリム選手!圧倒的な実力でカントージムリーダー勢を下し、 文句なしのシード選手に認定された若き戦士!今回手持ちには多彩なタイプを揃え、万能的な編成に仕上がっています!』 「マスター、すごい事言われとるで」 「ほっとけ、嘘は言われてないんだ」 ベースの端に立つ。腰ほどまでの柵があるが、ボールを投げるのに支障はないだろう。 『さて迎え撃つのは、アサギシティジムリーダーであり、薄幸の美少女ミカン選手!その可憐な容姿とは裏腹に、 使用するのは頑丈かつパワフルな鋼タイプ!パワーで敵をねじふせる!』 「…むしろ可哀想なのは向こうだろ…常識的に考えて」 「女の子なのに…不憫です…」 「まさに薄幸の美少女やな」 「誰が上手い事言えと…って、あの子…昨日の」 間違いない。フィールドを挟んで向かい側にいる彼女は、昨日ウインディーズバーガーで会ったあの少女だ。 相手もこちらに気づいたようで、軽く礼をしてきた。…こちらも思わず礼を返す。 『さぁ、今回の試合もお互いに三体の萌えもんを選び、一対一で対戦させる形式となります。 戦闘中の道具における援護・萌えもんの交代は禁止されていますのでご注意ください。 それでは、まずは一体目の登場だ!』 「頼むぞ、フライゴン!」 「任しとき!」 『クリム選手はフライゴン! 対するミカン選手は――ハガネールだ! ドラゴン対鋼!これは一戦目から面白い組み合わせ!まさに、最初からクライマックスです!』 フライゴンとハガネールが、フィールドの中央で向かい合う。…審判が、旗を掲げた。 同時に、バトルフィールドが変化していく。…荒れた大地に、大きな岩…荒野か。 『合意と見てよろしいですね!? ただいまこのバトルは全国萌えもん協会における公式バトルと認定されました! ミカン選手のハガネール対クリム選手のフライゴンの待ったなし一本勝負、 それでは――萌えもん・ファイトォッ!!』 …それなんてメダロット?っと、ツッコミやってる場合じゃねぇよな。 「フライゴン、奴のテールに気をつけろ!イワークより格段に重い一撃が来る!」 「おっしゃ!…ウチの強さは、泣けるでぇ!?」 「ハガネール、お願い!」 「…うん!」 「ドラゴン…」 「アイアン…」 互いに相手に向かって突進、それぞれの武器を振りかぶって攻撃態勢へ―― 「クローッ!」「テールっ!」 ――激突音!! 吹き飛んだ土煙の中から、二人が同時に飛びだす。威力は互角。…だが、持久戦になれば防御力で不利だ。 「フライゴン、距離をとれ!近距離で打ち合っても時間の無駄だ!」 「はいな!」 ハガネールの第二撃をかわして、フライゴンが低空から飛翔、相手の真上をとる。 「鋼には炎、やったなぁ…そぉりゃあぁぁっ!!」 「ああああっ!?」 真上から、叩きつけるような勢いの火炎がハガネールを襲う! 鋼タイプに炎は大敵…これで決まるか!? 『ハガネールの射程圏外から、フライゴンの火炎放射ーっ!効果は抜群! まさに炎の滝!熱い、熱すぎる!接近戦の不利を見切り、いち早く射程圏外からの攻撃に切り替える判断力! クリム選手、カントー制覇の実力は伊達ではありません!』 …さぁ、どう出る?まさかこのまま放置とは来ないだろう…フライゴンもそれは分かっているようで、 時々炎を止めて相手の動きを警戒している。 ミカンが身を乗り出した…来る! 「…ハガネール、りゅうのいぶき!」 「は、はいっ!…えーいっ!」 「おっとぉ!?あ、あぶなーっ…」 かろうじてかわしたフライゴンだが、その体に何かが巻きついた。 あれはハガネールの…体の特徴ともいえる、ポニーテールか!? 「…ど、どこまで伸びとんねん…ゴム製か何かかいな…」 軽口をたたくフライゴンだが、確実にハガネールの方に引き寄せられている。 …空中のフライゴン、地上のハガネール…放っておいても、接近戦に持ち込まれるだけ…なら! 「フライゴン、引っ張られるなら突っ込め!」 「!…その発想はなかったわ!行くでぇぇっ!」 『ミカン選手の的確な指示により、ハガネールが見事にフライゴンを捕らえました! しかし敵もさるもの、クリム選手は即座に接近戦を指示!引き寄せられるならこっちから突撃!』 「加速付き、ドラゴン…クローッ!」 「あうっ!」 フライゴンは見事にやってくれた。ダメージはそれほどでもないようだが、テールからは解放されたようだ。 さらに、このチャンスを逃さず背後にまわって後ろからハガネールをつかんだ! 「こ、この…アイアン…うっ!?」 「おーっと、そうは問屋がおろさへんってな!」 ぎちり…と、ハガネールのポニーテールにからみつく物体。フライゴンの尻尾が、その動きを抑えていた。 さらに、気合いとともにフライゴンはとんでもない事をやってのけやがった。 「ふん、ぬぅぅぅりゃあぁっ!」 『な、なんとーっ!フライゴンがハガネールを持ち上げたーっ!?何という怪力、 鋼タイプの重い体を持ち上げている!しかも、自分の尻尾でアイアンテールを封じています!これでは手も足もでないっ!』 「お、重い…?そんな…私…」 あ、ハガネールが涙目になってる。…そりゃそうか、女の子が重いなんて言われたらなぁ… …けどまぁ、バトルの手を抜くわけにもいかないし…フライゴンに頑張ってもらうしかないか。 「気にすることないて、アンタ、見た眼より相当軽いで?普通の女の子と同じくらいや♪」 「ほ、ホント?」 「ああ。ホンマや。…だから…投げるのには、楽なことこの上ないな♪」 「え、え、え、…えええええええええええええっ!?」 『と、飛んだぁぁぁぁーーーっ!フライゴン、ハガネールをつかんだまま自らの領域へと飛翔! まさか、これは…地球投げかーっ!』 「否っ!!」 上空から、フライゴンの力強い声。同時に、ハガネールが落ちてきた。 咄嗟にテールをつきたてて着地したため、ダメージはあまりないらしい。…フライゴン、何をするつもりだ…? 『あ、ああああ!?フライゴン、何か持っている!大きいぞ、何だアレは!?』 「ロ ー ド ロ ー ラ ー や ー っ ! 無駄無駄無駄ァブッ潰れよォッ!!」 「どっから持って来やがったそんな危険物ーっ!!!!」 『なんという、なんという事だ!本当に、どこから出したのか全く分からない!スタジアムの外にはなかったはずだ、 なぜロードローラーがあそこにあるんだーっ!?』 いや、そう言う問題じゃない!そもそもあんなモノ落としたら普通にハガネールだって命が危ないぞ!? って言ってる間にロードローラーが―― 「URYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」 大きな轟音。…ハガネールの目と鼻の先に、重機は鎮座していた。 そのハガネールは…あ、倒れた。気絶したな。当然といえば当然だけど。 『ハガネール、戦闘不能!よって第一戦は、クリム選手の勝利となります!しかしあのロードローラーはいったい何だったのか… …いえ、それよりも、次の戦闘を行います!両者、二体目を準備して下さい!』 「…バタフリー、頼むぞ」 「はい、分かっています」 「ジバコイル、お願い」 「はい」「あい」「はーい」 荒野のフィールドに、バタフリーが降り立つ。相手は――ジバコイル!コイルの最終形態か! 『第二戦は…クリム選手、バタフリーを投入しました!対するミカン選手は、ジバコイルを繰り出した! タイプの相性では、バタフリーが不利…しかし、マスターの作戦能力は先ほどの戦闘で証明されています! これはいい戦いになりそうだーっ!』 「…バタフリー、分かってるな?」 「はい。まともにやれば、勝てる相手ではありませんね」 スタジアムを見渡す。…うん、行ける。 「ここのスタジアムは、すり鉢状に中央に向かって風がゆるく吹いてる。…お前ならできるだろ?」 「ええ。マスター、すぐに勝利を持ってきますね」 「期待してる」 『―――萌えもん、ファイトォッ!!』 …とはいったものの、正面どころか多少の絡め手では敵うまい。俺の作戦も、確実とは言い切れない。 ジバコイルは、攻防に優れている上に、その索敵能力が非常に高い事が脅威となる。 バタフリー、お前の実力次第だ。…頼むぞ。 『さぁ、開始直後からミカン選手のジバコイルが攻める攻める!左右のコイルの雷撃は全くとどまるところを知りません! クリム選手のバタフリーは防戦一方だ!しかしこちらも巧みに回避を続けています!これは一見膠着状態だ!』 「…………簡単に隠れさせてはもらえませんか」 「みぎー」「ひだりー」「はっしゃー」 『おっと、岩陰に隠れました!これなら電撃は当たりません!バタフリーどう出る!?』 この作戦は、静かに、気づかれないように行わなくてはいけない。この行動を勘づかれてもあまりよくない。 しかし、なるべく早い方がいい。遅くなればなるほど、この作戦は相手にばれやすくなる。 「…19、20、21…」 岩陰の見えない場所でゆっくりと羽をはばたかせ、時間を稼ぐバタフリー。 ――そして、変化は突如として訪れた。 『お、おぉぉぉっ!?いきなり、ジバコイルが地面に落ちたぁあっ!どうなっているんだ!? あれは…眠っている!眠り粉です!いつの間にか眠り粉が撒かれていました! こんな事が出来るのは対戦相手のみ―――なるほど、バタフリーは物影で眠り粉を放出していたのかーっ!!』 …その通り。スタジアムの構造上、風はほとんど常に中央に向かってすり鉢状に吹いている。 すなわち、風の収束点に敵を誘導し、後は物陰から眠り粉を放てば、軽い粉は風にのって敵へたどり着き、その動きを停止させるわけだ。 『こ、これは――ジバコイル、戦闘不能!よって、バタフリーの勝利となります! 何という事だ、有効な戦略とはタイプの不利まで覆してしまうものなのか!これは予想外のダークホースが出現だー! さて、次でラストとなります。両者、3体目の準備をお願いします!』 「…フーディン、お前がシメだ。…勝って来い」 「任せておきたまえ」 「ミカン、あたしが行くよ!」 「アカリ…うん、お願いね」 『―――ファイトォッ!!』 「それぇぇぇっ!!」 デンリュウが放つ無数の電撃が、フーディンを襲う。…だが、この程度で慌てるようなこいつじゃない。 「ヌルいね」 瞬間的にフーディンの姿がかき消え、別の場所に現れ、また消えて、現れ、電撃をことごとくかわしていく。 『さぁ、第3戦ものっけから熱いっ!デンリュウの放つ稲妻の弾幕を、焦りもせずテレポートで回避! 百を超える電気の弾丸が、一発たりとも当たらないっ!無敵BGMでも流れているというのか!?』 …ねーよ。フーディンを見れば、回避できなさそうな雷撃を念力ではじいていた。 「…それじゃあ、今度はこっちから行くよ!」 「ふぐぁっ!?」 ひゅ、と。フーディンが軽く拳を突き出すと、デンリュウがよろめいた。 …念力か?だが、ふつうのサイコキネシスにあんなモーションはないはずだが…。 「私が独自で開発した戦闘技術だ。念によって拳を作り、離れた相手を打つ。 打撃としても念力としても使える私の新技術、名づけて『念拳』!」 「………」 …まんまじゃん… ま、まぁ、名前の事は置いておいても、相当な効果があるようだ。 「あいにく私は君を倒すつもりはない。可愛い子に怪我をさせるのは嫌いでね。 …降参、してくれないかい?」 「やだぁっ!」 「…そうか、残念だ」 フーディンが哀しげに首を振る。 そして、目が光った。ある意味、あれは狂気なのではないかとさえ思うほどに。 「ならば……君が!泣く(降参)まで!殴るのを!やめないっ!」 連打。連打。連打連打連打連打連打連打連打―――!! …気付けば、フーディンの前には、気絶したデンリュウが転がっていた。 「…最後まで、降参せずか。いい根性をしているものだね」 『…何が、起きたのかはよくわかりませんが…フーディン、圧倒的な実力でデンリュウを下しました! これにより、3勝0敗でクリム選手の勝利となります!皆様、健闘した二人のトレーナーに、大きな拍手を!』 奔る歓声に適当に手を挙げて答えながら、軽くため息をはく。…なんか、ドッと疲れたな。 「…よくやったよ、みんな。これで、まずは1勝だ…フーディンのアレは凄まじかったけどな」 「まぁ…正直、やりすぎた感もあるけれどね。念拳では殴られた跡の回復は早いから、問題ないだろう」 「そっか。…部屋に戻ろうか。――なんか、初日なのにつかれちまった…」 「慣れへん環境やからなぁ。当然っちゃ当然やな。はよ帰って皆で休もか」 「…そうだな、帰ろう」 つづく。
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「ムウマぁ! もう帰るよ!」 「待って、あと一回! あと一回挑戦させてぇぇぇぇ!!」 「ダーメッ! 何時間ゲーセンいる気だぁぁぁぁ!!」 旅立とうと決めたはいいが。 歩いてる途中にゲーセン見つけてこの有様… 「ちくしょーあの対戦相手め、厨機体ばっか使いやがって…」 とか言いつつ、勝率はムウマの方が上だった。 さすが廃人ゲーマーだけのことはある。 …思わず僕も見入ってしまった。それほど凄いプレイだった。 そして…気づいたときにはもう500円以上使っていた。 1クレ50円のゲームなのに… さて、 「街を出る前に色々支度しなくちゃね」 僕がそう言うと、ムウマは予想通り 「えー? 本気で旅なんて出るのー…?」 と嫌そうな顔。 「だってさー…行くったってどこ行くのよ。 八方塞がりじゃないこの街…」 「イワヤマトンネル。」 「えー…あんな暗いところを…? 自殺行為でしょjk」 正直同感。 「仕方ないだろ… それとも暴走族の中突っ切ってタマムシ行く?」 「どっちもどっち… カツアゲされないだけイワヤマトンネルがマシかもね」 「じゃあ行こうか」 「行きたくない…」 そんな話をしながら萌えもんセンターにいると、気になる話が耳に飛び込んできた。 「フジ老人が萌えもんタワーに行ったまま帰ってこないらしいぜ…」 「…昔から幽霊が出るとか噂だったけど、こりゃマジでやばいかもな…」 あそこってそんな危険な場所だったっけ? 確かにラップ音とかポルターガイスト現象とか鬼火とかはよく見たけど。 …十分か。 でもそんなに危険な幽霊はいなかったような。 「ムウマ、タワーに入った人が失踪するとかってあるの?」 「ない。だってあそこの幽霊たち、みんな気のいい親切な人たちだもん。」 さすが萌えもんタワーの住人、知り合いも多いのだろうか… っていうかホントに幽霊いるんですか。マジですか。 「ねぇねぇ! 旅に出る前に、一度萌えもんタワー行ってみない!?」 「え、タワーに?」 「うんうん! フジ老人心配でしょ? ね?行こ」 「…君、ただ旅に出たくないだけじゃないの?」 …図星だったようだ。 まぁ。旅立つ前のウォーミングアップと思って来てみました、萌えもんタワー。 「ん~、この墓地特有のひんやりした空気… たまらないわぁ」 ムウマは気分よさそうだ。でも墓石にすりすりするのはやめようね。 タワーを登っていくと、明らかに空気が違う場所に出た。 「な、なにコレ… 幽霊たちがこんなに顕現してるなんて、どういうこと?」 「どういうこと、って… 普段はどんな感じなの?」 ムウマいわく、タワーに住むゴースト萌えもんたちは普段はどこかに潜んでいるらしい。 だから基本的に人には見えないのだが… それがたくさん出てくると、このように濃い霧が出てきたり幽霊が見えたりするわけだ。 「こういうときは… そう、聞き込みよ!」 「へ?」 「というわけで、ちょっと知り合いの子たちに話聞いてくるね~」 「ま、待て…!!」 一人取り残された。 …この幽霊群の中に。 「まいったなぁ…」 その頃ムウマはというと。 「あっ、ゴーストちゃん! 貸したゲームどうだった!?」 「面白かったー! やっぱりゲームはアンタに選んでもらうのが一番だね!」 「ふふふー、人の傾向から合うゲームを判断してるからね。 私に任せてよ!」 ゲーム談義に花を咲かせていた。 「…なんか幽霊がいっぱい集まってきてるような…」 「…ああ、眠くなってきた…」 ヤバイ。 本能的にそれは感じるが、ムウマはどっか行っちゃったしどうすることもできない。 眠い。マジ眠い。どうしよう、もういっそねようか。むうまはどこだろう ねむい むうま どこいっ ねむ うま その頃ムウマは。 「はぁ!? やっぱりUM-XAでしょ!」 「ムウマちゃん、なに言ってるの!? ボルケーノ6Wで群れごとなぎ払った方が早いでしょ!」 「狙い撃ちできないロケットランチャーなんて要らない!」 熱く語り続けていた。 「あー、あれは綺麗な川だなぁ… 泳ごうか…ふふふ」 その頃マスターは、幽霊たちに囲まれ「ゆめくい」の餌食になっていたのだった。 「ウホッいい…死んだおじいちゃん!? アッー!!」 「マスターごめーん、遅くなっちゃっ… あっ」 そこにはすっかり干からびたマスターの姿が! 「わーわー! ごめんこの人私のマスターなの! ゆめくいはしないで~」 なんとか一命は取り留めました。 ムウマいわく、てんやわんやな状況で情報収集が大変だったそうです。 …やけに楽しそうな顔なので100%嘘でしょう。 「…で、なんか黒服の人が何人も来てるんだってー」 「へー。んで?」 「その人たちと喧嘩してる幽霊が一部いるみたい」 「一部? でもその割には」 「あとは野次馬。」 …お祭り好きなのか、ここの幽霊どもは… 気のいい人たちというムウマの言葉も嘘ではないようだ。 先へ進む、もう最上階は間近だ。 そんな時… 「タチサレ…タチサレ…」 どこからともなく声がする。 「タチサレ…タチサレ…」 ちょっと怖いので景気付けにボケてみる。 「だが断る」 「………… タチサレ…タチサレ…」 無視された。鬱だ へこんでいたとき、ムウマがひょっこり顔を出してきた。 「もしかして… ガラガラのお姉さん?」 「あらぁ、もしかしてムウマちゃん?」 この幽霊も知り合いかよ! 「えっと、紹介するね。この人はガラガラのお姉さん。若く見えるけど実は子持ち」 「見えるけど、は余計よぉ」 確かに若い。20代に見えるんだが… 一体何歳なんだろう?失礼だから聞かないけど。 「でも前に会ったときは生きてたよね…? どうして死んじゃったの?」 「……殺されたの。上にいる黒服の奴らに。」 そういえば新聞でやっていたな。 この街の近くで、カラカラとガラガラの親子がロケット団に襲われたとか。 親は殺され、子供は保護されたって話だったけど… 「まさかそのお母さんで?」 「そうよぉ」 逃げる途中に殺されたが、娘を守りたいという未練から幽霊になったらしい。 …で、折角なったんだからということで復讐しようとしているそうだ。 ガラガラさんが言うには、 「戦うのはいいんだけど… 邪魔が入ると困るのよねぇ。」 というわけで人払いをしてたらしい。確かに野次馬多いもんね… 「でもムウマちゃんがいるなら助かるわぁ。後ろの幽霊連中の相手、お願いね」 「え?」「え?」 ムウマと台詞がかぶった。完璧なタイミングで。 「ちょっと上の人たち斬ってくるわぁ」 「が、ガラガラ姉さん! 一人でなんて危険すぎますよぉ!」 「大丈夫よぉ、私強いもの。」 そう言って上に登っていくガラガラさん。 …と、それを見ようと押し寄せる幽霊ども! こいつらはーーーーーーーーーッ!! 「さて…と。地獄から舞い戻ってきたわよぉ。 …貴方たちを倒しに、ね」 ロケット団員たちはうろたえている。 「な、なんだこのゴースト…いや、ガラガラか? お前は一体」 その一瞬の隙が命取りになった。 手前の団員が倒れたのを見て、すぐ横の団員がそちらを見た。そして次の瞬間倒れる。 そこでようやく、後ろの二人の団員が動いた。 「安心してね、みねうちだから」 「く、クソッ! やっちまえ!!」 残ったロケット団員二人が、一斉に手持ちの萌えもんボール全てを投げ放つ。 「あらあらダメよぉ」 一瞬で距離を詰め、 「ちゃんと投げる位置を考えなきゃ」 抜刀、居合い切り。ボールの開閉スイッチを破壊する。 「…ね?」 ロケット団員が投げたボールは合計9個。 初撃で4個のボールを破壊、外に出てきた萌えもんは5匹。 1対5と、圧倒的不利な状況ではあるが… 「残念ねぇ」 「観念しな! アーボック、かみつけ! ベトベターは相手の足を止めろ!」 「マタドガス、ドガース、ヘドロ攻撃の十字砲火だ!」 姿勢を低くしマタドガスに突進することでヘドロを回避、追い抜きざまにふといホネを振りぬく。 そのままジャンプでベトベターをかわし、追ってきたアーボックを迎撃。 噛み付こうとしてきた頭を叩き落す。 「どのような戦力差があろうとも…」 「ちっ! いけ、ゴルバット!」 「ドガース、スモッグで援護しろ!」 目を瞑り、気合を溜める。そして一閃。 スモッグを切り裂いて、相手のドガースの姿が見えた。 上から来るゴルバットは前進することで回避、一気にドガースを打ち倒す。 「今の私は負ける気がしないのよぉ」 「余裕ぶりやがって…! ベトベター、どうにかしろ!」 「何ボケッとしてんだゴルバット! もう一度突っ込め!」 真っ直ぐ突っ込んでくるゴルバットを燕返しで叩き落とし、 手に持ったふといホネをベトベターに投げつける。 戻ってきたホネブーメランを手に取り、団員二人にみねうち。 「これにて終了…っと。 あとは…」 奥にいるフジ老人を見やる。 「おじいさん。 私の娘は、元気?」 「そう…元気ならいいの。 早く家に帰ってあげて…心配してるだろうから。ね?」 「私の墓の手入れなんていいからぁ… あの子のことを、めいっぱい可愛がってあげてね。」 そう約束し、その場を離れた。 「ムウマちゃん、どうだったぁ? 私の戦いぶりは」 「はいっ! すっっっごくかっこよかったです!!」 野次馬に混ざって戦いを見物していたのだが、どうやら普通にバレてたようだ。 「あぁ…あいつらを倒せて満足したわぁ。 逮捕とか、あとのことはお願いねぇ」 「……成仏、するんですか?」 「そうよぉ。 もう心配事もないし…ね。」 その瞬間、ムウマが大声で叫んだ。 「いやです…いやですッ! 私は、ガラガラさんと…もっと一緒にいたいですっ!!」 それを聞いて、ガラガラさんの顔がほころぶ。 「…あらあら。可愛いムウマちゃんにそんなこと言われちゃあ… 残るしかないわねぇ」 「ホントですかっ!?」 「えぇ。 助けが必要ならいつでも呼んで、ね? すぐに駆けつけてあげるから。」 「やったぁ!! ありがとうございますっ!!!」 「それじゃ、またねぇ」 ガラガラさんの姿が薄らいでいき…見えなくなった。 「えぅっ!? ガラガラさん、消えちゃいましたよ!?」 「呼べば来るって言ってたけど」 「う~ん… ガラガラさーーーーん!!」 ムウマが叫ぶと同時に強烈な風が吹き、思わず目を閉じた… 次の瞬間、目の前にガラガラさんがいた。 「呼ばれて飛び出て~。どうしたの?」 「ぁ、ホントに来てくれたんですねっ!」 「なんだ、そんなこと心配してたの? ちゃんと居るわよぉ」 「良かったぁ……!」 「可愛いわねぇ、ムウマちゃんは♪」 そんなこんなで、ガラガラさんが仲間に加わってくれました。 ムウマが呼ぶと出てきます。超頼りになります。 さーて… 「何逃げようとしてるのかな? ムウマ…」 「ギクッ!」 「イワヤマトンネル、行くよ」 「えぇぇ~~~!! 旅なんていやですよぉぉぉぉぉ…………」 嫌がるムウマを引きずって、僕は街の外へと旅立つのだった… -------------------------------------------------------------------------- ・ムウマ Lv13 タイプ:ダメ幽霊 わざ: 食べる ゲームする 寝る 降霊術 とくせい:オールラウンダー(全てのジャンルのゲームができる) もちもの:「ゲームギアはさすがに重いので持って行くのを断念しました!」 引きこもりのくせしてゲーセンには行くダメ幽霊。 ガラガラさんを呼び出すことができるようになった。 降霊術だと本人は主張するが、単に叫んでいるだけである。 ・ガラガラ Lv48 タイプ:じめん わざ:みねうち いあいぎり つばめがえし ホネブーメラン など とくせい:おたすけキャラ(初期能力は高いが成長率は悪い) もちもの:ふといホネ おっとりお姉さん。ふといホネで敵を蹴散らす剣豪。 努力値は既に攻撃・素早さに全振りされておりメガ強い。 普段はどこかに引っ込んでいて見えない。ムウマが呼ぶと出てくる。
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やぁ、萌えもん大好きクラブ隊長こと萌えたい、チョーだよ。 今回、RSEに嫁探しに行こうと思うんだ。 その前に他の嫁たちを紹介しておくよ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― スピアー(♀)(以下:ス)…隊長の嫁その1。性格:こあくま 悪戯好きだが、大抵度が過ぎる。エッチいことはご法度。 ウツボット(♀)(以下:ウ)…隊長の嫁その2。性格:やさしい 隊長の事をいつも心配してくれるいい子。そんなウツボットに対し、隊長は食べられたいらしい。 ファイアー(以下:フ)…隊長の嫁その3。性格:クール マスターボールで捕まってしまったから仕方なくついてきている。知識は意外と豊富? ベトベトン(♀)(以下:ベ)…隊長の嫁その4。性格:ヤンデレ 本人曰く隊長の事が好きらしいのだが、愛情表現が隊長に対して死に至らしめる程。(色んな意味で) 隊長=作者(以下:タ)…一見普通のトレーナー。しかし日頃から妄想が激しい上、理性が崩壊すると暴走する。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― え?毒系が多いって?でもそんなのカンケーねぇ! で、今から拝みに……いや、捕まえようと思ってる萌えもんはこれだっ!! カイオーガ(以下:カ)…(穂氏の絵参照。(正直言って惚れた。性格は間違いなくお嬢だよね?w by作者)) ……と、いうわけで早速俺はそのカイオーガが潜むといわれている洞窟へと来たわけだ。 フ「で、私を使役してここまで飛んできたのはいいが……本当にここにいるのか?」 タ「間違いない、俺の萌え萌えセンサーがヴィンヴィン反応してるからな!」 ベ「……もしかして、ここ……?」 タ「!? ったぁ~!!! そこ触るなっ!!!」 ベ「……硬くなtt」 ス「変態ねぇ……蜂の巣にしてあg」 ウ「え、えっちなのはいけないと思いまs」 タ「だ~もう!! それ以上言うなっ!!! ほれ、行くぞっ!」 フ「何だ此処は……」 眼前には激流が。狭い洞窟内を物凄いスピードで奥へ流れていっている。 タ「落ちたら一たまりもないな……よし、気をつけて行く……っておうあっ!?」 ドンッ ス「さっきスルーしたのと、変な妄想してた罰さ。」 タ「ちょ、おま、それは理不尽……って誰か助けt」 ドボン! タ「うわああああああ!!!」 ウ「あっ!マスターがっ!!!」 ス「あ、落ちちゃった。」 ベ「愛情表現としてはGOOD……ふふふ……」 フ「ったく……仕方ない、追うぞ!」 あ~~れ~~~流されていく~~~~~~ ぶはっ! うまく息が出来ないぜ……! 俺、このまま流されて溺れるのかな……? あ~あ、折角なら嫁達に殺されたかったぜ…… ドンッ! ん? 何かにぶつかったぞ? 『きゃっ!!』 ん?声が聞こえたぞ? いかん、確認ができない……!! ―――――――― ―――――― ―――― ―― タ「……う~ん……」 うぅ……水を多く飲みすぎた…… 俺は生きているのか……? 何か柔らかいものの上に乗ってるような気がするんだ…… 何か弾力のある柔らかいものに顔をうずめてるような気がするんだ…… ?「アイタタタタ…誰じゃ、童が気持ちよく寝てるのにぶつかってくる愚か者は……!」 タ「……ん?」 顔をあげると声の当事者と目があった。 青髪のツインテール、白のドレスに身を包み、手に大きな「ヒレ」。その容姿、まさにストライクッ!! 気付けば、俺はそんな彼女の上に圧し掛かっていたんだ。 そんな彼女の顔が真っ赤になる。 ?「ぶ、ぶぶぶぶぶぶぶ無礼者ぉぉぉぉおおっ!!!!!!」 バチーン!!! タ「うぼぐぁっ!!」 大きなヒレに叩かれて空を飛んでるよ俺…… ?「な、なんじゃ貴様はっ!!」 タ「何だって……俺は一萌えもんトレーナーさっ!」 ?「トレーナーじゃと?丸腰のくせに何を抜け抜けと……!」 タ「それはだな、さっき萌えもんの一人に突き落とされたからだよ!」 ?「な、なんじゃと……!?」 タ「ほら、そう言ってるうちに来たぜ?」 ベ「……あ、死んでなかった……残念」 ウ「不吉な事言わないでくださいよぉ……よかった、マスター……」 ス「……もうちょっと強く押してればよかったかな……?」 フ「……ん? そこに立つ者、明らかにオーラが違うが……」 心配してくれるのウツボットだけだよ…… ?「……む?御主は『火の鳥』じゃな? 何故このような場所にいる。」 フ「……そこのトレーナーになす術もなく捕まったからだ。カイオーガ。」 タ「え?」 まさか、この可愛い子ちゃんがあのカイオーガというのかっ!! カ「で、そこの貴様、一体何の用じゃ!」 タ「お前を……俺の嫁にするために来たっ!!!」 カ「はぁ!? 何を言うのじゃこの愚か者はっ!!」 タ「俺は本気だぜぇ?」 カ「……ぬぬぬ……! ならばよろしい!この童に敵うのなら、仲間になってやってもいいわっ!!!」 突然洞窟内に雨が降り出したぞ……! そうだ、カイオーガの特性はあめふらしだったな。 フ「クッ……戦うのはいいが私はかなり不利だぞ……?水は好きじゃないし、相手のフィールドだからな……!」 タ「フフフ……それなら心配いらねぇ。こっちにはとっておきの切り札があるんだ!」 フ「切り札?」 タ「ジャンジャジャーン! マスターボールー♪」 一同「!!??」 フ「お、おい、マスターボールは以前私に使ったんだろ!? 何故今もあるのだ!」 タ「さぁ、なんでだろうねぇ?」 おおっと、カイオーガのお嬢さんはかなりの焦り顔じゃないか。 カ「な、何で貴様がっ……!」 ジリジリ後ろに下がってますよ?お嬢さん。 タ「さぁ、覚悟しな?」 カ「い、嫌じゃぁぁああっ!!」 タ「逃がすかっ! マスターボール!!」 逃げるお嬢に思いっきり投げる。こう見えても俺野球やっててな、コントロールには定評があるんだ。 よしっ、当たったっ! カ「そ、そんな……」 ボールに吸い込まれていくカイオーガ。微小の揺れの後、カチッと音がした。 タ「フフフ……カイオーガお嬢、ゲットだぜっ!」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 早速お嬢をボールから出してやる。 カ「うぅ……卑怯であるぞ……」 涙目のお嬢。それもまた俺の萌え心をそそるんだぜ……! フ「納得いかん、何故お前がマスターボールをもう1個持っている。」 ウ「そうですよマスター、一体何処で手に入れたんです?」 タ「なぁに、俺はマスターボールと言っただけで本物とは言ってないぜ?」 カ「な、何じゃと!?」 タ「ほら、よく見てろよ。」 俺はカイオーガのボールを手に取って、表面をゆっくり剥がしてやる。見る見る嫁達の顔が変わっていくのがわかるなぁ。 フ「……! クイックボール……!」 ス「せこいわねぇ」 ベ「セコイ……」 カ「ひ、ひひひ卑怯じゃっ!! 童を騙しおって……!」 タ「別に俺はマスターボールって言っただけだ、それに、お嬢だったらクイックボールなんてすぐに逃げられたはずさ。」 カ「う……」 タ「でも何故捕まったのか。それは、当たった瞬間にお嬢が諦めたからさ。」 フ「二重の心理トリックか……。まさか、私を捕まえた時も……」 タ「いや、本物のマスターボールさ。だってあの時、スピアーとウツボットしかいなかったんだから。」 ウ「……正直、あの時無謀だって思いました……」 カ「うううぅぅぅぅぅぅぅ……!」 タ「どうしたお嬢? まだ文句でもあるか?」 カ「童の負けじゃっ! ……何処となりと連れてゆけ……」 こうして、お嬢ことカイオーガが仲間になった! 俺歓喜wwwwwwww ―――――――― ―――――― ―――― ―― タ「カイオーガってさ……」 カ「……何じゃ。」 タ「数少ない潮吹きを覚える萌えもんだったよな?」 カ「……そ、それがどうしたというのじゃ……」 タ「いやぁさ、どうやって潮吹きするのかな~って。」 カ「!!!!!!!!!!!」 タ「考えたら何か色々と……」 カ「ぶ、ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ無礼者ぉぉぉぉぉおおおおおおっ!!!」 タ「うわぁっ! ちょっと待てっ!! 水圧で押しつぶすn…あぐっ!?」 ス「押し置きが必要ね。」 ベ「うん……間違えて殺しちゃうかも……ふふふ」 ウ「はわわわわ……マスターがっ!」 フ「……ウツボット、ここは乗っておけ。女性の顔としてな。」 ウ「……え? でも……」 フ「ラストは任せるよ。」 『その後、隊長はカイオーガの水圧に押し潰されスピアーに蜂の巣にされベトベトンに悶絶死させられそうになりファイアーに黒コゲにされウツボットに飲み込まれましたとさ、めでたしめでたし。』 タ「めでたくねぇ!!」 カ「待てっ! この変態めがっ!!!」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― あとがき 調子に乗ってサーセンwwww 今回はカイオーガということでいつもの登場メンバーとは違い、自分、隊長の嫁メンバーをくまさせていただきました。 カイオーガの萌えもんイメージイラストを描いてくださった穂様、この場を借りて深く感謝致します! グラードン姉さんも、女王レックウザも捨てがたかったんですが、カイオーガお嬢が一番ストライクだったんです、ハイw 後、これを読んだ皆さん。くれぐれも変な妄想を起こさぬようにw せめて、カイオーガとホエルオーの「しおふき」は暖かく見守らずに後ろを向いてやってあげてください。
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ルフとは 配信内容 口癖 棒読みちゃんコマンド ルフとは アクションゲームのRTAに燃える配信者。 常に他に競ってくれる人を求めている。 やるゲームすべてRTAにしてしまうほどのRTA厨。 主な配信時間帯は深夜から早朝にかけて。 自chでは毎週定期的に週刊少年ジャンプの感想配信をしている。 名前の由来はタクティクスオウガから取ったらしい。 お絵かき配信はブギーポップ、東方、ポケモン、オリジナルを主に書いていて、pixivにも上げている。 ブギーポップ絵師(自称) 常にテンションの低そうなしゃべり方が特徴。 お絵かき講座やキャフィなどに凸することもある。 ルフの配信で現れる 『声帯下さい』という発言する視聴者は名物である。 ブギーポップが愛読書 二次チェに自ch登録される前からなぜかマルチストリームにのっていた twitterやってます 2010年7月28日午前3時頃から早朝にかけて、・・・絶望を味わう。 配信内容 お絵かきブギーポップ、ホラー(?)絵、東方、オリジナルなどなど色々描くよ! キャフィやお絵かきチャット等も ゲームメトロイドプライム2ダークエコーズ(攻略開始) メトロイドプライム(打開!) RUNE(打開!) スーパーメトロイド(打開!) メトロイドII RETURN OF SAMUS(打開!) メトロイドゼロミッション(打開!) シルフェイド幻想譚(魔王どこじゃエンド) モンハンフロンティア 牧場物語2 アスカ ゴエモン たまごっち(64、GB2) ベイブレード(PS) デジモンバトルエボリューション(PS) ワンピースグランドバトル1、2(PS) ジョジョの奇妙な冒険(PS格闘ゲーム) ポケモンバトレボ ドラえもん1、3(SFC) らくがきっず(64) マリオテニス(64) スマブラX モンスターファーム 萌えっ娘もんすたぁ 電流イライラ棒 牧場物語わくわくアニマルマーチ ゴエモン、カービィなどの各種RTA星のカービィ 夢の泉の物語(1 19 49) 高橋名人の冒険島(6 18 12) マリオ64スター31枚(00 58 21) スター120枚(5 52 01) ボンバーマン1(0 40 02) ボンバーマン2(0 56 17) ボンバーマン3(1 08 12) ボンバーマン4(0 45 19) ボンバーマン5(0 35 46) がんばれゴエモン1(0 54 17) がんばれゴエモン2(0 56 36) がんばれゴエモン3(1 58 30) マリオワールド(0 10 57)2011/3/9 スーパードンキーコング(0 52 24) 超魔界村1周TA(0 20 31) 2周TA(0 48 00) 難易度PROFESSIONAL、初期残機1縛り(打開) 腕輪のみ縛り(打開) 斧のみ縛り(打開) クロスソードのみ縛り(打開) 鎌のみ縛り(打開) ランスのみ縛り(打開) 松明のみ縛り(打開) ブラウザゲーム 他にも色々やるよ! 口癖 このお姉さんをゲットしたい バトレボの受付のお姉さんに対して放たれた言葉。彼はこの言葉を毎日の様に言っているらしい。 棒読みちゃんコマンド +(◞‸◟) コマンド 説明 効果音系 打撃1) 打撃2) 打撃3) 斬撃1) 斬撃2) 斬撃3) ビンタ) 狙撃) ムチ) 音声系 鶏) にわとり けがらわしい) 女性声 しね) 女性声 子供は寝てなさい) 女性声 この根性なし) 女性声 情けない) 女性声 あせらないで) 女性声 あとがないよ) 女性声 全然満足できないわ) 女性声 えーもうおしまい) 女性声 やれやれ) 女性声 これはすごい) 実況、男性声 意地悪) 幼女 10年早い) 幼女 いやーん) 幼女 悔しいでしょう) 幼女 こんなもん) 少年声 弱すぎ) 少年声 たいしたことないね) 少年声 失望) ボス声 あじゅじゅした) あじゅじゅしたー 3分) 三分間待ってやる あきらめないで) あきらめないで マクドナルド1) ウワァーーシャベッターーー マクドナルド2) マタシャベッタァァーーー マクドナルド3) サイコーー マクドナルド4) スポンジボブダヨ エルシャダイ系 そんな装備で) ルシフェル 大丈夫だ) イーノック 神は言っている) イーノック 一番いいの) イーノック 全てを救え) イーノック トルノデス) 何か敵の人 駄目だったよ) ルシフェル FF U系 おまえにふさわしい) (`・ω▼´)9m おまえにふさわしい2) (`・ω▼´)9m マザーブラック) すべての源 ファイアーレッド) すべてを焼き尽くす バーニングゴールド) すべてなる臨界点 フェニックス) 燃えよ!フェニックス! スカイブルー) 大空を越える無限 グランドブラウン) 大地を貫く完全 マジックバイオレット) 次元をえぐり出すまやかし テュポーン) 出よ!テュポーン! ダークグリーン) 光なき魂の叫び ヴァージンホワイト) 生み出すことを許さない アイスブルー) すべてを凍てつかせる シヴァ) 光れ!シヴァ! シャークグレイ) 岩を喰いちぎる ウォーターブルー) 乾きを飲み干す クラッシャーホワイト) 虚空をも噛み砕く ビスマルク) 轟け!ビスマルク! スチールグレイ) 死を包む眠り ヒートクリムゾン) 湧き上がる血の滾り ライトニングイエロー) 闇を貫く閃光 イクシオン) 唸れ!イクシオン! カーディナルレッド) 灼熱の牙 ダーククリムゾン) 紅蓮の疾風 バーントシェンナ) 鋼の力 イフリート) 焼き尽くせ!イフリート! 貴様にふさわしい) m9(`´) マーベラスオレンジ) 冴え渡る知性の煌き マニアックパープル) 限り無き探求への欲望 ウルトラショッキングピンク) 完全勝利の誓い 完璧無敵の組み合わせ) これぞ・・・ 究極の召還獣) 究極() ブリットシルバー) 悠久の時告げる光 デストロイブラック) 破壊の時告げる暗黒 スチールグレイ2) 断絶の時告げる一瞬 オーディーン) 貫け!オーディーン! ストームブルー) すべてを薙ぎ払う怒り アッシュグレイ) 彩りを無に変える サイレントブラック) 無限の闇に堕ちる アトモス) 出でよ!アトモス! ガイアブラウン) 堅牢なる護りの大地 ディープバーミリオン) 秘められし静かなる情熱 エバーグリーン) 永久なる生命の活力 タイタン) 砕け!タイタン! ホライゾンゴールド) 天空滅ぶ轟き エアロブラック) 降り注ぐ怒り フォートシルバー) 永久に楔打つ光 メテオマスター) 滅ぼせ!メテオマスター! 混沌を滅ぼすためなら) 「たとえ・・・」 ティアレインボー) 瞳に満ちる光 ソウルガンメタル) 究極の魂 エンドレスホワイト) 我が命の螺旋 凄まじい気の流れ) リサ 命を消さないで) リサ チャージマン研系 馬鹿にしないでくれ) 星君 たなびたい) 星君 うぇい1) 星君 うぇい2) 星君 ねえねえいいだろう) 星君 ほしくーん) キャロン 野菜か) パパ パパも行こう) パパ いってみよう) 魔王 キチレコ) キ○ガイレコード まどか☆マギカ系 僕の名前はQB) (◕‿‿◕) 僕と契約1) (◕‿‿◕) 僕と契約2) (◕‿‿◕) 僕と契約3) (◕‿‿◕) 諦めたらそれまでだ) (◕‿‿◕) でも君なら運命を変えられる) (◕‿‿◕) すべて君が覆せばいい) (◕‿‿◕) ただの抜け殻) (◕‿‿◕) 友達を放り投げるなんて) (◕‿‿◕) 君が投げて捨てちゃった) (◕‿‿◕) わけが分からないよ) (◕‿‿◕) 理解に苦しむ) (◕‿‿◕) 騙すという行為自体) (◕‿‿◕) この宇宙のために) (◕‿‿◕) 招かれざる客) (◕‿‿◕) それはぜひ僕からもお願いしたいね) (◕‿‿◕) 君はどんな祈りで) (◕‿‿◕) 後は君たち人類の問題だ) (◕‿‿◕) こんなのってないよ) まどか それはとっても嬉しいなって) まどか こんな結末を) まどか 内緒だよ) まどか そんなことないよ) まどか ひどいよ) まどか 奇跡も魔法も) さやか 後悔なんて) さやか あたしってほんと馬鹿) さやか 体が軽い) マミさん もう何も怖くない) マミさん 一人ぼっちじゃないもの) マミさん ティロフィナーレ) マミさん それには及ばないわ) ほむほむ その必要はないわ) ほむほむ みんなQBに騙されてる) ほむほむ もう誰にも頼らない) ほむほむ 騙されないで) ほむほむ そいつの言葉に) ほむほむ 私の戦場はここじゃない) ほむほむ 一人ぼっちは寂しいもんな) 杏子 どの面下げて) 杏子
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海に自ら両足を浸すと、冷たい水が足と頭を冷やしてくれた。 落ち着いてくるにつれて、自分への嫌悪感がどんどんと募ってくる。 ――あの時。 烈しい劣情に駆られて、俺はフシギソウをその場へと押し倒した。先ほど彼女が蔓でそうしたように、その両手を俺の片手で押えこんで。 ベッドにおいてあったリュックが落ちて、中身をぶちまけるのも気にせず、そのまま覆いかぶさろうとして。 リュックの中から落ちた、小さなバッジが目に入ったのだ。 その瞬間、俺の中に記憶されていた恐怖と嫌悪がよみがえり、そして俺自身にそれは向かってきた。 「ご、御主人さま…」 「フシギソウ…ゴメン、俺っ!!」 そうして、センターを飛び出してがむしゃらに走っているうちに、この海岸までたどり着いたわけだ。 (今の俺は、アイツらと何が違うって言うんだ) 右の手に握ったままのバッジを眺める。アルファベットの「R」をモチーフにしたデザインの赤い金属。 これは俺にとっての過去であり、形見であり、呪縛であり、恐怖であり、現在を象徴するものだ。 * * * 俺が旅を始めたのはマサラタウンの家からだが、生まれたときからそこにいたわけではない。 なぜかと言えば、マサラに住む俺の家族は、血のつながった家族では無いからだ。俺が5歳の時に起きた事件の後、俺はあの家に引き取られた。 俺の本当の両親は、それはもう酷い奴らだった。 夫婦揃ってロケット団幹部であり、悪事を働いて萌えもんを捕らえ、あるときは売りさばき、 あるときは調教して悪事に加担させ、従わないモノには暴行を加えたり、ひどいには手下を呼んで犯させるなど、本当に下劣極まりない両親だった。 いや、両親だけではないか。6歳年上の俺の兄も、そのうち両親と同じようになっていった。 たぶん、俺もあのまま育っていたら同じようになっていたのかもしれない。いや、確実にそうなっていた。 だが、実際には俺はそうならなかった。俺はずっと、両親や兄の行動に疑問を持ち続けていたのだ。 そうならなかった理由もあったのだろうけれど、今の俺は覚えてはいない。 そして、俺が5歳の誕生日を迎えて間もない時、ニビの郊外にあった俺の生家は、警察に襲撃された。 もちろん俺の家族は逃げだした。俺とたくさんの萌えもんを閉じ込めた屋敷に火をつけてから。 炎に巻かれる屋敷の中に、ギャラドスと共に飛び込んできた一人のトレーナーがいた。後に俺の義父となるその男は、 屋敷中を食い荒らす炎を恐れることもなく、まだ小さかった俺を助け出してくれたのだ。 その日、屋敷から救出された生き物は俺だけだったと警察から聞かされた。俺の家族は、罪もない多数の萌えもん達を焼き殺したのだ。 その後…俺の処遇に関してはいろいろ揉めたらしい。まぁ巨大犯罪組織の幹部の子供だもんな。 が、警察に多大な貸しを作っている養父が俺を引きとると言ってくれたおかげで、俺はいまこうして旅ができる訳だ。 右手に握ったバッジを見やる。このバッジは、養父に発見されていたときに俺が持っていたものらしい。 俺は何度か捨てようとしたのだけれど、養父いわく「勿体ないだろ、とっとけよ」とのことだ。 …まぁ、シルフカンパニー潜入の時には役に立ったんだけどな。 これを見るたびに、両親や兄の怒号や狂った笑い声、そして被害者の悲鳴が思い返されてくる。 * * * 「…帰ろう…」 所詮、俺はあいつらの子であり、弟なのだ。そう考えると益々嫌な気分になるので、とにかく考えないことにする。 とにかくセンターに戻って、フシギソウに謝ろう。そうすれば、きっと今までどおりに戻るはずだ。 そう考えて海に背を向けると、そこには見慣れた姿が立っていた。 「ま、ますたぁ…」 「ロコン…何でここに?」 そう尋ねると、ロコンは今にも泣き出しそうな顔をしながらこっちに駆け寄ってきた。 「ますたーが、いなくなった、って、きいて、みんなで、さがしてたん、です」 「そっか。ごめんな、心配かけて」 「全くだ。何があったのかは知らないが、私の念話まで拒絶してくるとは思わなかったよ」 「フーディン…」 「その様子だと、解決とはいかなくても落ち着いたみたいだね。戻ろうか」 「ああ…悪かった」 フーディンにも謝罪すると、彼女は若干驚いたように「何も謝らなくても」とつぶやいた。 ロコンと俺に触れて、フーディンがテレポートを発動する。目を開けば、そこはもうセキチクセンターだった。 * * * 「あ…御主人さま」 「ただいま、フシギソウ…その、さっきはごめんな」 「う、うん、気にしないで!あれはボクも悪かったから…」 フシギソウは部屋にいた。浴衣は脱いで、いつもの服に戻っている。 ほどなくして、ピカチュウとシャワーズも帰ってきた。話もそこそこに、それぞれボールに戻って眠りについた。 4日目 - シャワーズ - 今日はみんなと離れて、一人サファリゾーンへ向かった。 図鑑のデータ集めもあるが、もう一度自分自身とひとりで向き合ってみたかったのだ。 ゆっくりとジャングルのようなパークの中を歩きながら、考える。 (俺、これからどうしたらいいんだろう…) 分からない。風呂に飛び込んできたりするのは、みんなに頼んでやめてもらえばいい。 けれど、それで問題は解決するわけじゃない。 もし、またあんな衝動が突然襲い掛かってきたら? 俺はそれが何よりも怖い。みんなを傷つけてしまうのが、そのせいでみんなが俺から離れて行くのが怖い。 答えの出ないまま、時間切れのアナウンスが鳴った。 「…もう一回やるか」 図鑑のデータはほとんど集められなかった。お金に余裕もあるし、もう一回や二回くらい構わないだろう。 * * * 「ニドリーノ・ミニリュウ・ニドリーナ・ガルーラ・タマタマ…それに『なみのり』と『かいりき』か。 まぁ…元は十分に取れたな。なみのりはシャワーズにお願いするとして…かいりきは誰に頼むか」 あと一人連れて行けるわけだから、そいつに頼むべきか。もしくはフシギソウかピカチュウにでも渡すか。 とにかく、もう戻らなくては。答えは出なかったが、それはそれで仕方のないことかもしれない。 ほどなくしてセンターにつくと、入口の前で見慣れたシルエットが俺を待っていた。 「フーディン」 「やぁ、マスター。そろそろ帰ってくる頃かと思っていたよ」 ゆっくりと近づくと、フーディンも壁から離れた。 「少しいいかな。場所を変えて話がしたいんだ」 「…ああ、構わないけど」 「わかった。歩くのも面倒だから、飛ぶよ」 言うが早いかフーディンが俺の手をとってテレポートを発動した。 * * * テレポートした先は、昨日の海岸だった。波が届かないあたりの砂浜を選んでフーディンが座ったので、 俺もそれにならって隣に座る。海に反射している紅い夕日が眩しい。 「マスター、話はすべてフシギソウから聞かせてもらった」 …なんというか、やっぱりその話か。 「いや、責めている訳じゃないんだ。いくつか聞きたいことがあってね。 もちろん無理に答えなくても構わないのだけれど」 「…言ってみてくれ」 「ではまず一つ。マスター、あなたの持っているロケット団のバッジについて聞かせてほしい」 「…あれはもともと俺の物だよ。ロケット団に入っていたわけじゃあないけどな。 俺の両親はロケット団の幹部でな…俺も将来はロケット団に入れるつもりだったらしい」 「御両親は…今は?」 「…警察に踏み込まれた時、俺と捕まえていた萌えもん達を残して家に火をつけて逃げたよ」 そうか、とフーディンは軽くため息をついた。 「では質問を変えようか。 マスター、君は萌えもんを『捕まえる』と言う事はどういう事だと思う?」 「…捕まえた奴の自由を奪って、服従させるって誰かが言ってたな。保護とか言ってる人もいたが」 「まぁそうだな。結果は同じだよ。私達は捕獲された瞬間から、 生殺与奪の権利をすべて捕獲したものにゆだねる事になる。好むと好まざるに関わらず、ね」 その通りだ。俺達はこいつらの自由や今までの生活を無理矢理奪って従えているにすぎない。 …本当に。あいつらと俺と、何が違うんだろうか。 「けど、何がいいたいんだよ」 「少なくとも私達は、自分の主が私達に何をしようとも文句を言えない、と言う事さ」 「…それは、違うだろ。たとえば、フーディン。俺がお前を殴ろうとすれば、その気になればお前は俺を殺してでも止める事ができるだろ? お前たちだって俺に言いたい放題やりたい放題やってるんだし、それくらい――」 「なら、仮に今この場で私が君を殺して自由になったとして、その後はどうなる?」 考えてみる。俺がいなくなったとして、フーディン達は… 「…!モンスターボールか!」 「ご名答。もし私が自由になったとして、どこか遠くへ行ったとしても、誰かがボールを操作すればたちどころに元に戻されてしまう。 ボールのリセット機能は指紋認証が必要だから、私を完全に自由にするには君がいなくてはいけない。 下手に壊したりするのも危ないからね」 「フーディン…お前、ひょっとして俺の所から離れたいのか?」 恐る恐る口にしてみると、彼女に思いきり睨まれた。一瞬だけではあったけど。 「全く、変な冗談はよしたまえ。あくまでたとえ話だし、ナツメに無理を言ってこっちに来たのは私の意思なんだよ」 「…そうか…そうだよな」 「質問もおしまい。日が沈むと海辺は冷える。帰ろうか」 「ああ」 結局フーディンは俺に何を伝えたかったのだろう。わからないまま、テレポートで俺達は再び飛んだ。 センターに戻って、風呂場へと入った。みんなはそれぞれ部屋の中でくつろいでいる。 …俺の頭の中に、いくつかの可能性がよぎっていく。それらをすべて振り払って、シャワーのお湯を浴びる。 「マスター」 声がする。…予想はしていたが、やはり来たか。 振り向いても姿はない。ドアの開く音もしない。けれど、きっとそこにいる。 そう思った瞬間、目の前の水たまりが一気に盛り上がって形を成していく。 数秒の後、そこにはシャワーズが立っていた。 「…シャワーズ、出て行ってくれないか」 「マスター…私には、あなたがずっと耐えているように見えます」 「頼むよ、分かってるならなおさらだ」 …もう、俺は我慢なんてできない。すべて壊してしまう前に、お願いだからここから離れてほしいんだ。 「マスター、私はあなたの為なら――」 がたん、と。イスが倒れた。 昨日と同じように、俺はシャワーズを風呂場の床に組み敷いていた。 息が荒い。頭が熱い。けれど、俺の頭の中では小さなころの両親の姿が写っている。 同じだ。 お前も。 ヤツラと。 同じ―― 「マスター?」 シャワーズの頬に落ちる滴り。…その雫は、俺の眼から流れていた。 「…これじゃあ、一緒じゃないか… 俺は、俺を捨てたあいつらと同じことをしてるんじゃないか!大切な仲間に、こんな、こんなっ…!!」 「マスター…」 シャワーズの細い腕が俺の頬を拭う。 「マスターを捨てた人たちがどんな方たちか、私は知らないですけれど…」 「…ひどい奴らだよ、俺と同じで」 「違います。あなたは、そんなひどい人なんかじゃない」 床に組み敷かれたままのシャワーズが、強い口調でそう言い切る。 「私たちは、マスターを心から信頼しています。あなたはいつでも私達に優しかった。 だけど、マスターは私達に負担をかけたくないと思っているから、いつも一人で抱え込んでしまう」 タマムシシティで出会った時から、シャワーズがここまで必死で話をするのは初めてだった。 「マスターが辛いとき、苦しいとき、今みたいに迷っているとき…その何分の一でもいいんです。 どんな形でもいいから、私にぶつけてください。あなたの苦しみを、辛さを、迷いを少しでも減らせるなら、 私はどんな事だってできます!マスターの何もかも、私が受け入れてみせます!だから…!」 「――ありがとう、シャワーズ」 気づけば、俺は彼女を抱き起こして、力の限り抱き締めていた。 「でも違うんだよ。俺、みんなを傷つけてしまうのが怖いんじゃないんだ。 傷つけて、そのせいでみんなが俺から離れてしまうのが怖いんだ。 お前のマスターは優しくなんかないんだ、ただの臆病ものなんだよ… ごめん、ごめんなシャワーズ、俺…トレーナー失格だよ…!」 本当に、無様でかっこ悪い。俺はシャワーズを抱き締めたまま、何年ぶりかもわからないくらい大泣きしていた。 それでも、彼女は俺のことをぎゅっと抱きしめ返してきた。 「いいんです、マスター。私は…私達は、マスターのそういう所も全部受け入れます。 臆病なところも、優しいところも、全部私達の大好きなマスターなんですから」 「…シャワーズ」 「マスター…」 分厚い湯気の幕の中。2人の姿は、ゆっくりと重なって―― 5日目 - エピローグ - 「マスター、もう朝ですよ、起きてください」 「う…あ」 もう朝か…シャワーズが俺を起こしてくれたらしい。 そう言えば昨日は、彼女と―― 「…シャワーズ、体大丈夫?」 「実を言うと、ちょっと腰が痛いです…」 顔を赤くするシャワーズはやっぱり可愛らしい。 同時に、昨日の彼女の暴走っぷりを思い出す。ちょっと意地悪も思いついた。 「シャワーズ」 「は、はい…」 「また今度、頼んでもいいかな?」 「は、は、は、はいぃぃ…」 さらに顔を赤くして悶えているシャワーズ。ああ、可愛いなチクショー。 「じゃあ、行こうか。今日はジムに挑戦だ!」 「はい、もう朝ごはんもできてます。みんな待ってますよ」 シャワーズは部屋を出て行った。俺も急いで着替えて、部屋を出ようとしたとき、ふと目に入ったものがあった。 赤い「R」のバッジ。けれど、これはもう俺の過去でしかない。俺を束縛することはもうないだろう。 ベッド横の窓を開けて、海へと向けて力の限りに投げつけた。 ―― 赤く輝くバッジは波間に消えて、瞬く間に見えなくなった。 後日談 - おまけ - 「やぁマスター。昨日はお楽しみだったみたいだね。ちなみに私以外の3匹は眠らせておいたから、音の心配はいらないよ」 「黒幕がそれを言うのか、フーディン」 「おや、バレていたか。まぁいい。マスターの肩の重荷もとれたようだし、私としてはオールオッケーだ」 「おいおい…」 「それとマスター。別にシャワーズでなくとも、私達だって君のすべてを受け入れる覚悟はしている事を覚えておいてくれたまえ。 …まぁ、さすがにピカチュウとロコンに手を出すのはまずいと思うけどね。まだ子供だし。 もちろん萌えもんと人間の間に子供はできないんだし、別に私は毎日でも構わないよ?」 「あー…そうか…ありがとな」 「ふふ、礼には及ばんよ、マスター」 「ところでフーディン、最初の3日間は何か意味があったのか?単に俺の反応見て遊んでいただけじゃないのか?」 「まぁまぁ、3日目に意外な展開になったとはいえ、結果は良かったんだから――」 「フーディン、今日はジム戦で汗かいたろ?今から一緒に風呂でも入らないか? 他のみんなと入ってお前とだけ入らないってのも不公平だしな、ついでに今回のお礼とお仕置きもたっぷりしてやろう」 「マスター、落ち着きたまえ…目が、目が怖いぞ。テレポートも封じられているし、 いつの間に『くろいまなざし』が使えるようになったんだ君は」 「さあな。ああ、音の心配はしなくていいぞ。みんなサファリパークの見学に行っててな。 こんな中途半端な時間帯にはセンターもあまり人はいないだろうし、堂々と声出しても構わないぞ」 「え、あのちょっと…」 「じゃ、行こうか。覚悟はできてるって言ったよな?」 「わ、ちょっと待って、や、にゃああああああああああああああああっ!?」 おしまい。 あとがき。 えっと、なんかもうすいませんでしたっ! 最初は本当にお風呂場に乱入して最終的には――という話のはずだったんですが、 予想外に長くなった上に予想外にシリアスな展開に――しかも思いつきなので会話も支離滅裂だし… 次回はもうちょっとまともな文章に仕上げていきたいと思います。 今後もマスターとこのパーティを主役として、ssを書いていきたいと思っています。 それでは、また次の作品でお会いしましょう。 最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました!